中国・杭州で開催されている第19回アジア競技大会。五輪や種目別の世界大会とはまた異なる熱狂と興奮があり、連日のごとくなにかとトピックを提供してくれている。
そんななか、大会序盤で話題をさらったのが韓国代表選手による非スポーツマンシップ行動だ。
まずは現地9月24日、女子柔道の48キロ級準決勝だ。アビバ・アブジャキノワ(カザフスタン)と対戦したイ・ヘギョン(韓国)はゴールデンスコア(延長戦)で3度目の指導を受けて一本負けを告げられた。
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3度の指導のうち2回は、アブジャノキノワに対する明らかな張り手。それでも納得がいかないイ・ヘギョンは試合後、畳の上に座り込んで抗議の姿勢を現わした。「故意ではなかった」と強く主張し、コーチ陣も審判団に異議を唱えつづけたのだ。結局イ・ヘギョンは涙を浮かべて会場を後にし、失格処分のため3位決定戦にも出場できず。一方のアブジャキノワの頬には痛々しくも血が滲んでいた。
その翌日の25日、男子テニス会場でも見苦しい光景が広がった。
2回戦で世界ランキング112位のクォン・スンウ(韓国)と同636位のカシディット・サムレジ(タイ)が対戦し、前者が1-2で敗北。試合が終わるとクォンは怒りを爆発させ、ラケットを何度も地面に叩きつけ、さらに自身のベンチにも2回打ちつけて完全に破壊した。そして健闘を称えるべく近寄ってきたサムレジを無視し、なんと握手を拒否。審判への挨拶もせず、スタンドの大ブーイングを浴びながら足早にコートを去った。
これには母国・韓国のファンやメディアもオカンムリで、翌日、クォン・スンウがサムレジの元へ足を運んで直接詫びを入れ、直筆の謝罪文まで公開する事態へと発展。それでもバッシングはやまず、韓国体育協会は「クォン・スンウの非紳士的な振る舞いはきわめて遺憾であり、大会終了後、総合的に検証したうえであらためて適切な措置を取ると約束する」と明言するに至った。
一連のハプニングを受けて、全国紙『スポーツソウル日本語版』は「もはや韓国のお家芸なのか…杭州アジア大会で敢行された敗北後の“座り込み”、過去には1時間もの抗議も」と題した特集記事を組んだ。あらためて両選手の振る舞いを糾弾したうえで、「韓国人選手が国際大会で“座り込み”抗議をしたのは今回が初めてではない」と記し、ひとつのエピソードを紐解いた。
いまから11年前の2012年ロンドン五輪、女子フェンシング(エペ)準決勝で、韓国代表のシン・アラムと2008年北京五輪の金メダリストであるブリッタ・ハイデマン(ドイツ)が戦った。その一戦で敗れたシン・アラムは、その場におよそ1時間に渡って座り込んだという。延長戦の残り1秒で決勝点を奪われる劇的な幕切れだったが、最後のハイデマンの攻撃回数を問題視。結局は時間計測を間違う誤審だったが判定は覆らず、ショックを引きずったシン・アラムは3位決定戦でも敗れてメダルを逃した。韓国では「ロンドンの1秒」として語り継がれているようだ。
とはいえ、『スポーツソウル』は肯定的に捉えていない。「結果的に誤審だったことが判明したが、自身に不都合な判定に“座り込み”で抗議するというのは決して褒められたものではない」と断じ、「このように、韓国人選手は結果もさることながら、スポーツマンシップに反する行動で注目を集めることが珍しくない。いくら実力があったとしても、人間性という点で成熟していなければ一流のアスリートとは言えないだろう」と諭している。
構成●THE DIGEST編集部
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そんななか、大会序盤で話題をさらったのが韓国代表選手による非スポーツマンシップ行動だ。
まずは現地9月24日、女子柔道の48キロ級準決勝だ。アビバ・アブジャキノワ(カザフスタン)と対戦したイ・ヘギョン(韓国)はゴールデンスコア(延長戦)で3度目の指導を受けて一本負けを告げられた。
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3度の指導のうち2回は、アブジャノキノワに対する明らかな張り手。それでも納得がいかないイ・ヘギョンは試合後、畳の上に座り込んで抗議の姿勢を現わした。「故意ではなかった」と強く主張し、コーチ陣も審判団に異議を唱えつづけたのだ。結局イ・ヘギョンは涙を浮かべて会場を後にし、失格処分のため3位決定戦にも出場できず。一方のアブジャキノワの頬には痛々しくも血が滲んでいた。
その翌日の25日、男子テニス会場でも見苦しい光景が広がった。
2回戦で世界ランキング112位のクォン・スンウ(韓国)と同636位のカシディット・サムレジ(タイ)が対戦し、前者が1-2で敗北。試合が終わるとクォンは怒りを爆発させ、ラケットを何度も地面に叩きつけ、さらに自身のベンチにも2回打ちつけて完全に破壊した。そして健闘を称えるべく近寄ってきたサムレジを無視し、なんと握手を拒否。審判への挨拶もせず、スタンドの大ブーイングを浴びながら足早にコートを去った。
これには母国・韓国のファンやメディアもオカンムリで、翌日、クォン・スンウがサムレジの元へ足を運んで直接詫びを入れ、直筆の謝罪文まで公開する事態へと発展。それでもバッシングはやまず、韓国体育協会は「クォン・スンウの非紳士的な振る舞いはきわめて遺憾であり、大会終了後、総合的に検証したうえであらためて適切な措置を取ると約束する」と明言するに至った。
一連のハプニングを受けて、全国紙『スポーツソウル日本語版』は「もはや韓国のお家芸なのか…杭州アジア大会で敢行された敗北後の“座り込み”、過去には1時間もの抗議も」と題した特集記事を組んだ。あらためて両選手の振る舞いを糾弾したうえで、「韓国人選手が国際大会で“座り込み”抗議をしたのは今回が初めてではない」と記し、ひとつのエピソードを紐解いた。
いまから11年前の2012年ロンドン五輪、女子フェンシング(エペ)準決勝で、韓国代表のシン・アラムと2008年北京五輪の金メダリストであるブリッタ・ハイデマン(ドイツ)が戦った。その一戦で敗れたシン・アラムは、その場におよそ1時間に渡って座り込んだという。延長戦の残り1秒で決勝点を奪われる劇的な幕切れだったが、最後のハイデマンの攻撃回数を問題視。結局は時間計測を間違う誤審だったが判定は覆らず、ショックを引きずったシン・アラムは3位決定戦でも敗れてメダルを逃した。韓国では「ロンドンの1秒」として語り継がれているようだ。
とはいえ、『スポーツソウル』は肯定的に捉えていない。「結果的に誤審だったことが判明したが、自身に不都合な判定に“座り込み”で抗議するというのは決して褒められたものではない」と断じ、「このように、韓国人選手は結果もさることながら、スポーツマンシップに反する行動で注目を集めることが珍しくない。いくら実力があったとしても、人間性という点で成熟していなければ一流のアスリートとは言えないだろう」と諭している。
構成●THE DIGEST編集部
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