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「前代未聞のドタバタ劇!」中国で人気沸騰の“ハードル女神”が2着ゴール→やっぱり失格に愕然!田中佑美が繰り上げで銅メダル【アジア大会】

THE DIGEST編集部

2023.10.02

レース後に審判団に囲まれ、神妙な面持ちで立ち尽くすウー・ヤニ。結局失格処分が確定した。(C)REUTERS/AFLO

 振り回されたのは決勝に進出したランナーたちだ。

 中国・杭州で開催されている第19回アジア大会。現地10月1日には陸上女子100mハードルの決勝が行なわれ、中国の林雨薇(リン・ユーウェイ)が自己新となる12秒74で優勝を飾った。2位に0.03秒の僅差で同じく中国の呉艶妮(ウー・ヤニ)が、3位にはインドのジョティ・ヤラジが12秒91で食い込んでいる。

 中国コンビが国旗を背に歓喜のランを繰り出そうとしたところ、審判団が銀メダルのウー・ヤニを呼び止め、失格を言い渡した。26歳はテレビモニターの前で審判団と話し込んだが判定は覆らず、無念の結果で会場を後に。13秒04のタイムで4位につけていた日本の田中佑美(富士通)が繰り上げで銅メダルを獲得した。

 実はこのレースは2回目だった。1回目のスタートでウー・ヤニとヤラジに不正スタート(フライング)の嫌疑がかけられていたのだ。即座に失格が言い渡されたが、ヤラジはウー・ヤニにつられただけだと主張するなど抗議。長い協議の末に8人全員での再スタートが決まった。しかし最終的にレース後、ウー・ヤニが失格処分となり、ヤラジはお咎めなしで銀メダルを手にしたのである。

 ウー・ヤニはこの3か月で彗星のごとく台頭したニューヒロインだった。今年6月に行なわれた中国の全国選手権、女子100mハードルで見事優勝(12秒93)を飾ってアジア大会の出場権を獲得。続けて8月には成都で行なわれたFISUワールドユニバーシティゲームズに出場し、12秒76の自己ベストを叩き出して銀メダルを奪取した。来年のパリ五輪代表の座もあっさり内定させてしまったのだ。

 常にバッチリメイクで登場し、左腕には小さいながらもタトゥーが刻まれている。「自分でも綺麗なほうだとは思う」「他人の意見は気にしない」「自分らしく好きなことをやります」ときっぱり答えるなど、破天荒な言動が大きな話題を集めた。良くも悪くも国民的な関心を得るに至り、メディアやファンは"ハードルの女神"と騒ぎ立てたのである。
 
 今回の結果を受けて、ニュースメディア『捜狐』は「前代未聞のドタバタ劇が起こり、金メダルの有力候補ウー・ヤニは失格となった」と報道。そのうえで「彼女の実力に疑いの余地はない。リン・ユーウェイとともにパリでの期待はさらに高まった」と肯定的に捉えている。

 さらに、リン・ユーウェイのコメントも紹介。24歳のアジア新女王は「彼女(ウー・ヤニ)がいなければ今日も早くは走れなかった。これからもずっとお互いに刺激し合って成長していきたい」と語った。

構成●THE DIGEST編集部

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