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3年目はスタッフへの罵声を封印! アルファタウリ首脳陣が角田裕毅の変化を称賛!「ドライバーとして明らかに成熟」

THE DIGEST編集部

2023.10.02

3年目のF1シーズンはいまだ3ポイントにとどまるも、角田に対して各メディアからの評価は高い。(C) Getty Images

 今季、前半戦は車の性能の低さによって大苦戦を強いられたアルファタウリ。角田裕毅も苦しむ場面が多く見られたが、一方で「AT04」の力を最大限に引き出し、また安定したドライビングと的確なレース運びによって、ここまで3度のレースでポイントを獲得し(各1点)、また多くのレースで入賞圏内に肉迫してきた。

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 過去2シーズンは一貫性に欠けることでチャンスを逃してしまうことが幾度もあったこの日本人ドライバーの、3年目の成長については、チーム関係者だけでなく、各国のメディアが高い評価を下しており、昨季までとは異なり、今季は契約延長を疑う者はあまり多くはなかったほどだ。

 また角田といえば、昨年まではコクピット内でしばしば冷静さを失い、ライバルたちに対してだけでなく、エンジニアに対しても罵声を浴びせることで、ファンやメディアの間で話題となった。しかし一方で、チーム内外からは苦言を呈され、レッドブルが心理学者をつけてメンタル面の改善を施すということもあったが、今季はこの点でも大きな変化が見られるようになった。

 この件について、アルファタウリのレース・チーフエンジニアであるジョナサン・エッドルスも、「ユウキは今季かなり大きな進歩を遂げた」と語り、彼の振る舞いに変化が生まれた原因なども明かしている(オランダのF1専門サイト『RN365』より)。

「今季、新人ドライバー(ニック・デ・フリース)をチームメイトに迎えたことで、ユウキはチームの中で最も経験豊富なドライバーとなった。彼はその責任を受け入れ、素晴らしい仕事を果たした。明らかに成熟している。我々は皆、ルーキーイヤーにはコクピット内や無線のやりとりにおいて"熱血"だったことを知っている。しかし、今ではそれをコントロールし、車の理解やドライビングに集中している」

 アルファタウリは過去2年間と比べて、車により多くの問題を抱えてきたと言えるが、ある意味、そのことも角田の意識を変えさせたと言えよう。かつて、フランツ・トスト代表やレッドブルのヘルムート・マルコ顧問は、角田の無線について「チームスタッフに対して罵声を浴びせても何も良いことはない」と指摘してきたが、本人も苦境の中で自身がなすべきことを悟ったというだろうか。
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後半戦はAT04のアップデートが機能。ライバルの警戒感も高まる

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