一時代を築いて賞金女王が次世代を担う若手ゴルファーに温かいエールを贈った。

　10月19日から兵庫県マスターズGC（6495ヤード、パー72）で開幕した国内女子ゴルフツアーの「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」は22日に最終日が行なわれ、単独首位でスタートを切った菅沼菜々が逃げ切り、ツアー２勝目を挙げた。
【PHOTO】日本ツアー引退を表明した韓国が誇る美女ゴルファー、イ・ボミの厳選ショットを一挙公開！

　同じ最終組で回った山下美夢有や尾関彩美悠がスコアを伸ばせず苦戦するなか、菅沼は順調にゲームを進め、優勝を手繰り寄せた。23歳の新鋭は最終日を３バーディー、１ボギーの「70」で回り、通算14アンダーの274でフィニッシュ。最終18番のパーパットを沈めた瞬間、ギャラリーから多くの拍手が起きた。

　優勝の瞬間、両手でガッツポーズが飛び出した菅沼。笑顔が溢れ、ウイニングボールを手にしてキャディーと抱き合い、喜びを分かち合った。４日間の激闘を終えて同組の山下、尾関と労いの抱擁をかわすと、遠くから「おめでと～！」と大きな声が響き渡った。

　菅沼がホールを去ろうとした瞬間、再び「菜々ちゃん、おめでとう～！」と、ひと際大きな声が届いた。菅沼が振り返ると、今大会をもって日本ツアーを引退する2015、16年賞金女王のイ・ボミ（韓国）がスタンドで優勝を祝福。中継していた実況アナウンサーからも「イ・ボミプロが大きな声で呼びかけていますね」と若手ゴルファーのツアー制覇に満面な笑みで拍手を送るイ・ボミの姿を、スポーツ配信『DAZN』のカメラが捉え、菅沼は笑顔で会釈した。
  　このワンシーンは日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の公式X（旧ツイッター）にも共有され、動画のコメント欄にはゴルフファンを中心に二人のやり取りに喝采が送られている。

「菜々ちゃん２勝目おめでとう！ボミちゃんも優しいな～」
「ボミちゃんのおめでとうが嬉しいね」
「ボミちゃんの声が響きすぎー笑」
「イ・ボミさんの『おめでとう』が最後泣けてくる」
「やっぱり優しいイ・ボミさん。さみしいなぁ（泣）」
「ボミさんから菜々ちゃんへ。アイドル伝承だね」

　今大会イ・ボミは初日に自己ワースト（83で回り11オーバー）を叩き、大きく出遅れたのが響き２日目で予選落ちを喫したが、彼女の日本ツアー最後の雄姿をひと目見ようと多くのギャラリーが前日練習から集まった。ラウンド中は涙も見せたが、愛嬌ある「イ・ボミスマイル」も披露し、最後はかつてしのぎを削ったゴルフ仲間や関係者からサプライズ引退式が開催されたほど、日本で最も愛された外国人ゴルファーといっても過言ではなかった。

　日本ツアー通算21勝と輝かしい実績を残した韓国が誇る美女ゴルファーが、ついに日本での冒険に終止符を打った。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】ツアー２勝目を飾った菅沼菜々に「おめでとうー！」と祝福したイ・ボミ（40秒～）

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