11月25日に八王子市上柚木公園陸上競技場で開催された「八王子ロングディスタンス」の男子10000メートルで、駒澤大の最強トリオ・佐藤圭汰(2年)が27分28秒50、鈴木芽吹(4年)が27分30秒69、篠原倖太朗(3年)が27分38秒66と好記録を叩き出した。
最終7組に登場した3人は、余裕の表情を見せながらハイペースで進める。8500メートル付近で、日本勢首位争いのトップに佐藤が躍り出た。ラスト1000メートル手前で篠原が脱落。持てる力を振り絞った佐藤は、U20日本記録でフィニッシュした。
同レースに出場した中央大のエース吉居大和(4年)は、28分01秒02で自己ベストを更新。夏に走り込みが出来ず、今月5日の「全日本大学駅伝」で苦戦を強いられた現状を鑑みれば、順調な仕上がりを見せたと言えるだろう。
ここから吉居も調子を上げて、箱根駅伝では駒澤大の3選手に迫る状態に持っていくことも十分に想定できるが....。2年連続三冠を狙う駒澤大が、箱根では圧倒的有利であることには変わりないだろう。
箱根駅伝は、往復10区間と区間が多く、かつ全区間20キロ以上の距離がある。10000メートルで30秒ほどの差があると、距離が倍になる箱根では、エースをもってしても場合によっては1分差をつけられる計算だ。エース1人が速くても勝てない。つまりエース級、準エース級の選手層の厚さが明暗を大きく分けることになる。
22日に行なわれた「MARCH対抗戦」では青山学院大が層の厚さを示したが、それでも上位の記録は佐藤一世(4年)が28分11秒00、黒田朝日(2年)が28分15秒82、倉本玄太(4年)が28分19秒31、太田蒼生(3年)が28分20秒63だ。
青山学院大、中央大、國學院大らのライバル校が、駒澤大の三冠阻止を狙うが果たして…。
構成●THE DIGEST編集部
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