格闘技・プロレス

長与千種が涙! 全女出身の渡辺智子が“AAAW王者”尾崎魔弓に挑戦へ「私がベルトを巻いてまた泣かす」

どら増田

2023.12.11

渡辺が桃野を破り、AAAWシングル王座への挑戦権を獲得した。写真:永島裕基

 マーベラスは年内最後のビッグマッチ『マーベラス後楽園大会』12.10東京・後楽園ホール大会を開催した。セミファイナルでは、尾崎魔弓(OZアカデミー)が保持しているマーベラスの至宝AAAWシングル王座への次期挑戦者決定トーナメントの決勝戦が行われた。決勝に進出したのは、11.24東京・新木場1stRING大会でウナギ・サヤカに勝利した渡辺智子と、前王者で、VENYと優宇を一夜にして連破した桃野美桜。

 来年、全日本女子プロレス(全女)でデビューしてから35周年を迎える渡辺と、マーベラスでデビューしてから8周年を迎える桃野の対戦とあって、世代闘争の要素もあったが、試合は渡辺が奇襲を仕掛け、南側の通路まで桃野を連れて行く。しかし桃野は出入口階段の上からダイビングボディプレスを放ち場内は大喝采。だが、この日の渡辺は目の色が違った。桃野の猛攻を次々と返していくと、最後は力強いラリアットが決まりカウント3。渡辺が挑戦権を獲得した。これにはこの試合を組んだリングサイドの長与千種も感動の涙。千種はマーベラスでは一歩引いたスタンスを取っていた渡辺の力を高く評価しており、このタイミングでチャンスを与えたのだ。
 
 試合後、渡辺は「自分でもやっぱ昔からタッグだったし、全女の時は赤いベルトを1回 ひょんなところで挑戦して、それで1回だけで終わって、ベルトには全然興味なかったですね。 やっぱりあの若い選手たちがどんどん、どんどん上に行って団体を支えていくような、こう選手になればいいと思って。だけど、ぶっちゃけた話、尾崎魔弓がベルトを巻いた時に、ワンチャンあるなと思ったのが(ベルトを狙おうと思った)始めです。本人は防衛せやんないって言うけど、やんないんだったら返上してほしいし、私の中では2023年を最高だったなって終わらせたいので。28日のマーベラスの新木場。希望です。だって、いらないんだったら返上するなり防衛戦するなりして、もうとにかく返上してほしい。いらないんだったら。 でも、今日勝ったから、私はこの状況を今の勢いのままで行って、巻いて2024年を迎えたいです」と年内に尾崎に挑戦したい考えを明らかにした。ちなみに30日にはOZが後楽園大会を控えているだけに、今後の展開を注視したい。

 渡辺はこの試合からも「今しかない」という気持ちがヒシヒシと伝わってきた。先にベルトを巻かれた桃野への複雑な思いもあったようで「こう、やっぱ、上下関係とかそんなの関係なく、私はもっとぐいぐい行かないと。今しかないと思ってるんで。いつどうなっちゃうかわかんないし。 だから、やろうと思った時に人生後悔したくないんで、ガツガツ行っちゃいました」と千種の狙いどおり、渡辺の闘志に火がついたようだ。千種が泣いていたことを伝えると「私がベルトを巻いてまた泣かせますよ」とニヤリ。尾崎とはこれまでなかなか接点がなかったが「尊敬はしている」そうで「最近ポリス(尾崎のマネージャー)が復活したみたいだけど、そういうのは関係ない」と、金網でラスカチョと抗争していた頃の経験を尾崎にぶつけていくという。

 90年代の交流戦全盛期でも同じ大会に出ていたにもかかわらず、交わらなかった渡辺と尾崎。全女出身の渡辺がGAEA JAPAN発祥のベルトを巻いたら面白い。

◆マーベラス◆
『マーベラス後楽園大会』
2023年12月10日
東京・後楽園ホール
▼次期AAAWシングル王座挑戦者決定戦(30分1本勝負)
○渡辺智子(16分07秒 片エビ固め)桃野美桜●
※ラリアット

取材・文⚫︎どら増田

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