大学駅伝界の名将の手腕に、あらためて感嘆する声が寄せられた。
1月2、3日に激闘が繰り広げられた第100回箱根駅伝は、青山学院大が大会新記録となる10時間41分25秒で2年ぶり7度目の総合優勝を飾り、絶対王者・駒澤大の駅伝三冠を阻止した。
今季で就任20年目となる原晋監督は、今大会のスローガンに「負けてたまるか!大作戦」と銘打って臨み、その思いを教え子たちが見事に体現した。
1区は駒大に先行されたものの、2区で黒田朝日(2年)が日本人歴代2位となる1時間6分7秒の激走で13秒差に詰めると、3区の太田蒼生(3年)は1時間を切る59分47秒でトップに躍り出ると、襷を引き継いだ4区の佐藤一世(4年)は区間賞を獲得。山登りの5区を担った若林宏樹(3年)が区間2位の好走でライバルを振り切り、往路新記録(5時間18分14秒)をマークした。
この日の復路でも青学大の勢いは止まらない。徐々に駒澤大との差を引き離し、トップを快走。終わってみれば、5人が区間賞に名を連ねる圧巻の強さを発揮した。
最後は仲間がつないできた襷を宇田川瞬矢(2年)が肩にかけ、首位で東京・大手町のフィニッシュテープを切り、歓喜の輪ができた。
前評判では出雲、全日本を制し、史上初の2年連続「駅伝三冠」に挑んだ王者・駒澤大を推す声が圧倒的だった。テレビ中継の解説を務めた日本陸連のマラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦氏もそのひとりで、「こんなことになるとは、予想していなかった」と本音を吐露。青学大の強さに脱帽した。
走破タイムも文句なしで、「見事な記録」と称賛。「(絶対王者の)駒大を破ったのは、初優勝したときよりも嬉しいのでは」と評すほど、価値ある総合優勝だと強調した。
レース後、同大の原監督は1か月前にチーム内に起きたインフルエンザ集団感染が想像以上に深刻だったことを明かしたうえで、「学生たちが本気になって箱根駅伝に向き合ってくれた」と教え子たちの奮闘を褒め称え、「学院創立150周年、監督就任20年、第100回大会という3つのタイミングで優勝させていただいたことを改めて大学関係者、高校の指導者、学生、OB、妻・美穂、多くの人に支えられて悲願を達成できたことを本当に嬉しく思う」と周囲のサポートに謝辞した。
構成●THE DIGEST編集部
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今季で就任20年目となる原晋監督は、今大会のスローガンに「負けてたまるか!大作戦」と銘打って臨み、その思いを教え子たちが見事に体現した。
1区は駒大に先行されたものの、2区で黒田朝日(2年)が日本人歴代2位となる1時間6分7秒の激走で13秒差に詰めると、3区の太田蒼生(3年)は1時間を切る59分47秒でトップに躍り出ると、襷を引き継いだ4区の佐藤一世(4年)は区間賞を獲得。山登りの5区を担った若林宏樹(3年)が区間2位の好走でライバルを振り切り、往路新記録(5時間18分14秒)をマークした。
この日の復路でも青学大の勢いは止まらない。徐々に駒澤大との差を引き離し、トップを快走。終わってみれば、5人が区間賞に名を連ねる圧巻の強さを発揮した。
最後は仲間がつないできた襷を宇田川瞬矢(2年)が肩にかけ、首位で東京・大手町のフィニッシュテープを切り、歓喜の輪ができた。
前評判では出雲、全日本を制し、史上初の2年連続「駅伝三冠」に挑んだ王者・駒澤大を推す声が圧倒的だった。テレビ中継の解説を務めた日本陸連のマラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦氏もそのひとりで、「こんなことになるとは、予想していなかった」と本音を吐露。青学大の強さに脱帽した。
走破タイムも文句なしで、「見事な記録」と称賛。「(絶対王者の)駒大を破ったのは、初優勝したときよりも嬉しいのでは」と評すほど、価値ある総合優勝だと強調した。
レース後、同大の原監督は1か月前にチーム内に起きたインフルエンザ集団感染が想像以上に深刻だったことを明かしたうえで、「学生たちが本気になって箱根駅伝に向き合ってくれた」と教え子たちの奮闘を褒め称え、「学院創立150周年、監督就任20年、第100回大会という3つのタイミングで優勝させていただいたことを改めて大学関係者、高校の指導者、学生、OB、妻・美穂、多くの人に支えられて悲願を達成できたことを本当に嬉しく思う」と周囲のサポートに謝辞した。
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