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マラソン・駅伝

「負けてたまるか!大作戦」がはまった青学大が2年ぶり6度目の往路V! 原晋監督は「魂の込もった頑張り」と愛弟子らを称賛!【箱根駅伝】

THE DIGEST編集部

2024.01.02

青学大の原監督(右)は100回目となる箱根駅伝で、チームを2年ぶり6度目の往路優勝に導いた。写真:滝川敏之、産経新聞社

青学大の原監督(右)は100回目となる箱根駅伝で、チームを2年ぶり6度目の往路優勝に導いた。写真:滝川敏之、産経新聞社

 大学駅伝界の勝負師が見事な手腕を発揮した。

 第100回箱根駅伝の往路は1月2日、東京・大手町から箱根・芦ノ湖までの5区間107.5キロを23チームで争われ、青山学院大が2年ぶり6度目の往路優勝を果たした。タイムは2020年大会の5時間21分16秒を大幅に上回る5時間18分14秒の往路新記録。明日、午前8時スタートの復路に弾みをつける快勝劇だった。

 下馬評では出雲、全日本大学駅伝の二冠を制し、史上初の2年連続「駅伝三冠」を狙う駒澤大が断トツの優勝候補に挙げられていた。絶対王者の力を示すかのように序盤から先頭でレースを進めていたが、青学大は花の2区を担当した2年生の黒田朝日が7人をゴボウ抜きする快走で一気に2位浮上。日本人歴代2位の1時間6分7秒の区間賞を獲得し、駒大に22秒差まで迫った。

 3区では黒田から襷を引き継いだ太田蒼生(3年)が佐藤圭汰(駒大・2年)と熾烈なデッドヒートを展開。終盤スパートをかけた太田が佐藤を突き放して首位を奪取すると、日本人選手で初めて1時間の壁を突破する59分47秒の驚異的なタイムで襷をつないだ。

 太田の激走がチームに勢いを与え、4区の佐藤一世(4年)も区間賞を記録。冷たい雨が降りしきる中、箱根の山登りを担った若林宏樹(3年)が見事に攻略。首位でつないだ襷を最後まで守り切り、青学大が2年ぶりに芦ノ湖のゴールにトップで駆け込んだ。
 
 同大の原晋監督は区間エントリー発表後、今大会を「『負けてたまるか!』大作戦」と命名。指揮官は並々ならぬ闘志を打倒・駒大にぶつけ、絶対王者をねじ伏せる見事な采配を見せた。

 レース後、同監督は「魂の込もった頑張りだった。『負けてたまるか!大作戦』(を掲げて)本当に学生が頑張ってくれた」と愛弟子らの激走に労いの言葉を送った。

 加えて前日の午後4時10分ごろ、石川県能登地方を中心に発生した能登半島地震に言及する場面もあり、「(大会を)開催できるかどうかも分からない中、また多くの被災者がいる中で、箱根駅伝ができることに感謝したい」と語り、被災地への気遣いを見せた。

 2年ぶりの覇権奪還まで、残り5区間109.6キロ。名将の手腕に要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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