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マラソン・駅伝

19年ぶりの日本記録更新を狙った愛娘のため沿道で疾走! 前田穂南の父親の“声援”に高橋尚子が思わず反応「激励は力がつきます」【大阪国際女子マラソン】

THE DIGEST編集部

2024.01.28

大阪国際女子マラソンで日本記録を更新した前田。沿道で声援を送る意外な人物が脚光を浴びた。(C) Getty Images

大阪国際女子マラソンで日本記録を更新した前田。沿道で声援を送る意外な人物が脚光を浴びた。(C) Getty Images

 パリへの代表切符を目指す娘のために疾走する姿が大きな反響を呼んでいる。

 1月28日、今夏のパリ五輪代表選考を兼ねた大阪国際女子マラソンが行なわれ、東京五輪代表の前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒で駆け抜ける日本新記録を達成。日本人史上初の18分台を叩き出し、アテネ五輪金メダルの野口みずきがベルリンマラソン(2005年)でマークした2時間19分12秒を19年ぶりに更新した。

 今大会は、パリ五輪代表の残り1枠を争う「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジ」の対象レースで、2時間21分41秒の設定記録を突破した最上位が代表候補となる重要な一戦。すでに昨年10月に行なわれたMGCで優勝した鈴木優花(第一生命グループ)と、2位の一山麻緒(資生堂)がパリ五輪代表に内定しているため、残りの代表はラスト1枠。前田以外には、世界選手権3度出場の松田瑞生(ダイハツ)、昨年の世界選手権ブダペスト大会代表の佐藤早也伽(積水化学)など、実力者が揃った。

 レースは序盤から前田、松田、佐藤らがトップ集団でしのぎを削っていたが、21キロ過ぎに前田が先頭に出ると、後続との差を徐々に広げ、日本記録ペースを上回るラップタイムを刻んでいった。

 すると、32キロ過ぎだ。沿道から派手なピンクのジャンパーを着た男性が「いーよ!」「いい動き!ファイト!」と、前田に声をかけながら並走する姿をフジテレビの中継カメラがとらえた。

 この姿を見逃さなかった同局の実況アナは「歩道では前田選手のお父さんが横で並走してます!」と伝えると、解説を務めていたシドニー五輪金メダリストの高橋尚子氏も思わず反応。「こういうコーチだったり、チームメイトの激励があると、力がつくんですよね」と声援がパワーになると強調した。

 高橋氏が指摘した通り、父親の激励を受けた前田はギアを上げて快走。父親だけでなく、母親も沿道から愛娘に声援を送り続けた。
 
 終盤まで日本記録ペースで進んだ前田は、ヤンマースタジアムに日本人最上位で戻ると、会場の大声援を浴びながらフィニッシュテープを切った。

 会場インタビューでは日本記録更新を最初から狙っていたと明かし、「後半結構、風が強く吹いてきたり、雨が降ってきたりどうなるか分からなかったんですけど、すごい沿道からたくさんの応援がすごい力になって最後まで出し切ることができました」と語り、父母を含め大きな声援を沿道で送ってくれたファンに感謝を述べた。

 2大会連続の五輪代表に向け、前田がこれ以上ない最高のアピールで代表候補に名乗りを挙げた。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】19年ぶりの日本記録更新!沿道で一緒に走る”父親”の声援(35秒~)を力に変えた前田穂南がパリ五輪代表「最後の1枠」に大きく名乗り!
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