ラグビー

「超速ラグビー」掲げる新生エディージャパンが始動! 次回W杯へ台頭が期待される若手ブレイク候補5選

向風見也

2024.02.10

いよいよ始動した第2次エディージャパン。写真は左から原田(東芝ブレイブルーパス東京)、エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチ、チャーリー・ローレンス(トヨタヴェルブリッツ)。写真:西村尚己/アフロ(原田写真)、Getty Images

 ファンにおなじみのだみ声が響く。

「上手! 上手!」

「15秒、休み!」

 ラグビー日本代表のヘッドコーチへ9年ぶりに再登板のエディー・ジョーンズが、新体制の発足後初めて選手を集めた。

 福岡で2月6日から2日間あったトレーニングスコッド合宿には、9名の大学生を含む36名が実戦仕様のメニューで「超速ラグビー」というコンセプトを学習。本稿では計23名いた初選出勢のうち、今年中の代表戦デビュー、もしくは4年後のワールドカップオーストラリア大会でのブレイクが待たれる5名を紹介する。

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(カッコ内は所属先/ポジション/身長・体重/年齢)
 
●原田衛(東芝ブレイブルーパス東京/フッカー/175センチ・101キロ/24歳)

 慶大で主将を務めてから加入の東芝ブレイブルーパス東京では、実質1年目の22年度からレギュラーに定着。躊躇なく繰り出す突進、タックルは威力がある。今季のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦では、対面にいたニュージーランド代表90キャップのデイン・コールズに当たり勝つこともあった。

「あれは、たまたまっす」としつつ、「フィジカルの部分は、リーグワンのなかでは通用するかなと。自分のやってきたことが間違いじゃなかったというの(手ごたえ)はあるので、引き続き頑張れたら」。謙虚で堂々としている。

「日本代表よりも、世界で戦うところを目標にしているので」

 つまり、目指しているのは日本代表になることではない。日本代表として強豪国を倒すことだ。


●石橋チューカ(京都産業大学/ロック/190センチ・95キロ/19歳)

 サイズに恵まれストライド、ばねが特徴的。このほど呼ばれた大学生9名のうち、キャンプ後にジョーンズが高評価を与えたひとりだ。

 指揮官曰く、「スリムで今後体重を増やしていかないといけないですが、本当に懸命に取り組みたい、学びたいという願望を持っている」。キャンプ初日の練習後、不得手なジャッカルについて教わるべくワールドカップ4度出場のリーチ マイケルに自ら声をかけた。昨季主将の姫野和樹を交えて手ほどきを受け、本人は改めて誓う。

「自分より格上ででかい人にどうしたら勝てるのか? 低さ、速さで勝っていくしかない。そこをもっとレベルアップしていきたいです」

 母子家庭で育ち、報徳学園高時代はOBの家族宅へ下宿した背景も知られる。
 
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