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二刀流!? 黄金世代から全幅の信頼が寄せられる“伊藤美誠監督”。笑撃アドバイスを平野美宇が告白「ミスした時に後ろを見たら…」【世界卓球】

THE DIGEST編集部

2024.02.23

左から平野、伊藤、早田(一番右)の黄金世代を揃えた日本はルーマニアを倒し、メダルを確定した。(C)WTT

 黄金世代、唯一の五輪金メダリストが絶大な支持を受けている。

 現地2月22日、熱戦が繰り広げられている卓球の世界選手権団体戦は、いよいよ終盤に突入。4強入りを懸けた準々決勝が行なわれた。

 ここまで5戦全勝、オールストレート勝ちで駆け上がってきた女子の日本代表(世界ランク2位)はルーマニア代表(同7位)と激突。伊藤美誠、早田ひな、平野美宇の「黄金世代」で必勝を期した一戦を3-0のストレート勝ちで収め、ベスト4に進出。今大会は3位決定戦が実施されないため、日本は5大会連続のメダルを確定した。

 トップバッターを務めたのは伊藤。グループステージ第2戦のイラン戦以来の出場となった23歳が対峙したのは「ルーマニアの妖精」と呼ばれる美貌を兼ね備えた絶対的エースのベルナデッセ・セーチ(世界ランク12位)。去年のWTTチャンピオンズフランクフルトで東京五輪金メダリストの陳夢(中国)を破るほどの高い実力を持つ難敵のパワフルなプレーに苦しみ、伊藤は第1セットを9-11で落とす。

 だが、第2ゲームは伊藤がすぐさま反撃。鋭い回転をかけたサーブ、レシーブなどで相手を崩してリードを6点に広げると、そのまま11-5で押し切って取り返した。
 
 第3ゲームも伊藤ペースで進む。果敢なロングサーブを見せてこのゲームを連取して、勝利まであとひとつ。だがセーチもこのまま黙っておらず反攻。得点した時には激しくガッツポーズを見せつけるなど、アグレッシブな卓球を展開。第4ゲームを奪い返し、フルセットまで持ち込む粘り強さを見せる。

 最終ゲームは伊藤が緩急を使ったプレーでセーチを揺さぶり、強いフォアハンドを炸裂させ、伊藤が先にマッチポイントを握る。勝負をかけたセーチが渾身のスマッシュを放つが、このボールを伊藤が素早く返すと相手は反応できず。ルーマニアの絶対女王との死闘をフルセットの末に制すると、伊藤は日本ベンチに向かって左手を大きく挙げて派手にガッツポーズ。チームに勢いをもたらす貴重な1勝を掴んだ。

 同世代の激闘を目の当たりにした早田、平野も触発され、ルーマニアを圧倒。日本は欧州の強豪国を一蹴し、準決勝に駒を進めた。
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