格闘技・プロレス

新日本の世代交代はならず! IWGP世界戦は内藤哲也が辻陽太に勝利し「新しい選手の壁となって立ち塞がる」

どら増田

2024.04.08

辻陽太の挑戦を退けた内藤哲也がIWGP王座を防衛した。写真:新日本プロレスリング

 新日本プロレスは春のビッグマッチ『SAKURA GENESIS 2024』4.6東京・両国国技館大会を開催した。メインイベントでは、IWGP世界ヘビー級選手権試合、チャンピオンの内藤哲也に『NEW JAPAN CUP』覇者の辻陽太が挑戦するロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン同門によるタイトルマッチが実現した。

【新日本 PHOTO】新日本の歴史を作ってきたレジェンドレスラーたちが集結
 今大会はオカダ・カズチカ、ウィル・オスプレイといった主力選手がアメリカのAEWに移籍したこともあり、ファンの間からは新世代の台頭を求める声も多く、辻に対する期待が大きかった。場内は大きな声援で辻を後押し。しかし内藤は余裕の表情で辻の首を攻めてデスティーノへの布石を打っていく。勢いで勝る辻はジーンブラスターから怒涛の攻撃を見せるが、内藤は掟破りのジーンブラスターを炸裂させると、バレンティアから踏ん張る辻にデスティーノを決めてカウント3。内藤が王座を防衛するとともに世代交代を許さなかった。試合後、4.12アメリカのシカゴ大会で内藤との対戦が決まっているジョン・モクスリーがタイトルに挑戦表明。シカゴ大会ではタイトルマッチとして行なわれるようだ。


 バックステージで内藤は「それにしても、辻陽太は凄いレスラーだな。ヤングライオンの時、なんでかわからないけど、彼に目が行ってしまってね。彼のことが凄く気になって、そして数年後、こうして俺の目の前に立ってる。なんか、凄い不思議だなって思いますよ。
 そういえば練習生時代、クビになりかけてた高橋ヒロムが気になって、俺がいろいろ教えたり、ヤングライオン時代の辻陽太が気になって目をかけてたら、こうして一気に上り詰めてきたり、俺、(左目を指で見開いて)見る目あるね。自分でもそう思うよ。
 辻陽太は新世代、確かにまだ若い選手だし、海外から帰ってきたばっかだし、次世代。まあでも、もう文句のつけどころがないぐらい今のトップの一角でしょう。なんかそんな状況が嬉しくもあり、悔しくもあり、でもこうして新しい新日本プロレスの力、新しい選手の壁となって立ち塞がる。この状況がなんか嬉しくもあるなんて思いますよ。
 俺に残された時間は、あとどれだけあるかわからない。でも、俺がいるうちにドンドンチャレンジして来いよ。陽太、何回でも来いよ」と若手の時から目をつけていたことを明かしていたが、かつてNHKで放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』で内藤が取り上げられた際、「辻の試合が気になるんで」と辻の試合を隠れながら観る姿が映し出されており、内藤はかなり早い段階から、未来のスター候補として辻に目をつけていただけに、辻の壁になり続けながらも越えてほしいという気持ちも強い。
NEXT
PAGE
「俺は新日本を背負っていかなきゃいけないんだ。負けた今でもその気持ちは変わらない」