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没後30年の英雄セナに現役ドライバーたちが語った思い…角田裕毅は「この人は明らかに違う」と感銘、ガスリーはアイドルの車を駆って感激

THE DIGEST編集部

2024.05.17

没後30年を迎えた英雄セナ。今なお多くのファンに愛されている。(C) Getty Images

 今週末、F1第6戦は欧州に移り、エミリア・ロマーニャ・グランプリがイタリア・イモラで開催される。

 イモラといえば、F1史上において最大の悲劇ともいわれる、1994年サンマリノGPでのローランド・ラッツェンバーガー、そしてアイルトン・セナの壮絶な事故死の記憶は、30年経った今なお、世界中の多くの人々の脳裏から消えずに残っているようだ。

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 とりわけ、3度の世界王者であり、数々の伝説やドラマを創成したブラジルの天才ドライバーだった後者が、当時はエスケープゾーンのない超高速コーナーだったタンブレロに200キロ超のスピードで直進して34歳の命を散らしたことは、F1に大きな喪失感をもたらしたものである。

 その抜きんでたドライビングテクニックとストイックな姿勢、勝利への強い執着心でF1界の永遠のレジェンド、そしてレガシーにもなっている彼の記憶が薄まることはなく、今回は30年目の節目ということもあり、再び各メディアから様々な形でこの不世出のドライバーに再び脚光が浴びせられている。

 F1公式サイト『F1.com』もそのひとつで、メモリアルレースが行なわれる週末に向け、セナの雄姿を思い起こさせる動画を公開しているが、その中では現在この世界最高峰レースの舞台で戦う現役ドライバーたちが、「セナの存在は何を意味するのか?」についてコメントを残しているのが非常に興味深い。

 現役ドライバーで、最もセナと結びつく存在といえば、常々彼のことを最大のアイドルであると公言してきたルイス・ハミルトン(メルセデス)だが、今回のビデオに登場したのは、カルロス・サインツ(フェラーリ)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ヴァルテリ・ボッタス(ザウバー)、ケビン・マグヌッセン(ハース)である。

サインツ:「F1に登場した瞬間から、彼は他の誰とも違う存在だった。史上最高のF1ドライバーのひとりであり、何よりも、おそらく最もカリスマ的な存在だ」

アロンソ:「僕の世代にとって、彼はインスピレーションの源だった」

ガスリー:「スポーツ史上、最も象徴的で成功したドライバーのひとり。アイルトンは素晴らしいインスピレーションの源だ」

ルクレール:「セナは、僕にとって唯一無二のアイドルだ。彼は才能だけの人物ではなく、努力も組み合わさった結果、非常に特別な存在になった。彼が非常に才能豊かであったという事実は、とても刺激的だ」
 
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角田はセナのオンボード映像を見て…