バレーボール

「完璧な戦いぶりだったのに…」日本代表のストレート負けに敵メディア拍子抜け!? 敏腕解説者は痛恨の第1セットを指摘【ネーションズリーグ】

THE DIGEST編集部

2024.05.21

VNLで日本はポーランドにストレート負けを喫した。(C) Getty Images

 現地5月19日、2024バレーボール・ネーションズリーグ(VNL)女子予選ラウンド第1週(トルコ・アンタルヤ)の最終戦が行なわれた。ポーランド代表と対戦した日本代表は、セットカウント0-3(24-26、20-25、23-25)で敗れて初黒星を喫し、連勝は「3」でストップした。

 今大会でパリ五輪の出場権を狙う世界ランク8位の日本は、初戦で世界ランク1位のトルコをフルセットマッチで破った後、ブルガリアとドイツにストレート勝利を収め、3連勝と好調なスタートを切った。

 すでに切符を手にしているポーランドも、イタリア、フランスとオランダに1セットも譲らず3戦全勝。同ランキングで20ポイント以上の加点と、上位にいた米国とセルビアの2敗により、同7位から3位へ急浮上した。

 ポーランドの平均身長は190センチ超(リベロを除く)の先発陣のなかで突出した得点力を持つ身長203センチのエース、オポジット(OP)マグダレナ・スティシアク。アウトサイドヒッター(OH)として出場した昨年の欧州選手権で同ポジションの最優秀賞に輝き、今季のトルコ・リーグで国内2冠を達成したばかりだ。第2戦でその主砲と正セッターを温存し、日本戦に向けて入念に準備をしてきた。一方で、ブロック16本をマークしているミドルブロッカーの主将・アグニエシュカ・コルネルクが負傷により、急きょ欠場となった。

 日本の先発メンバーはこれまでと変わらず、司令塔は岩崎こよみ。OHが主将の古賀紗理那、林琴奈、石川真佑、MBに渡邊彩と山田二千華を起用。両国は22年VNL予選ラウンド以来(当時は3-1で日本が勝利)の顔合わせだった。
 
 第1セット、MB山田の2連続エースなどで序盤をリード。中盤に追い上げられるが、MB渡邊のサーブで3度のブレークに成功して、日本が再び主導権を握る。ところが、セット先取に迫った23-18からレセプションの乱れなどで、日本がまさかの6連続失点。ポーランドに大逆転を許してしまい、試合を先行された。

 そこから徐々に相手がリズムを掴み始める。第2セットでも前半優位に立った日本は、中盤に接戦に持ち込まれると、セッターを岩崎から関菜々巳に替えて流れを引き寄せにかかる。だが、OPスティシアクの5連打で混戦を抜け出したポーランドが一気に加速。セットを連取されて迎えた3セット目は、開始からOH古賀に替えて井上愛里沙を起用して、一進一退のまま中盤へ突入する。

 しかし、日本は誤打や被ブロックなどで4点ビハインドして後退。石川や井上に替えて投入したOH和田由紀子らの奮闘で巻き返し、終盤に相手の背中を捉える粘り強さを見せるものの、ポーランドの若きエースにブロックアウトで決勝点を奪われて試合終了。VNL初黒星を喫し、3勝1敗で第1週を終えた。
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「ミスのない完璧な戦いぶり」日本の強さに脱帽する場面も