F1スペインGP決勝が6月23日、カタロニア・サーキットで開催され、RBの角田裕毅は17位からスタートし、完走レースで今季ワーストの19位と、これまでの好調ぶりとはかけ離れた、散々な結果に終わった。
【動画】角田裕毅の会心のアタック直後の"非情な"チーム無線をチェック 今シーズンここまで好調をキープしていたRBはさらなる戦闘力向上のため、スペインGPから大幅アップデートを投入。ヨーロッパラウンド3連戦で激化する中団争いをリードしようと準備を整えてきた。
しかしフリー走行からリアウイングのセットアップが決まらず、予選も角田が17位、ダニエル・リカルドが18位で2台ともQ1落ちを喫するなど明らかにアップデートが機能していない様子だった。
迎えた決勝レースは角田がスタートで2つ順位を上げ一時的に15位に上げるも、高速コーナーでアンダーステアの症状に悩まされペースが上がらず、徐々に後続の先行を許す苦しい立ち上がりに。ピレリのソフトタイヤ推奨周回が15-21周のところ、わずか10周でピットインするもラップペースは向上しないどころか、タイヤの劣化が激しく中団勢以下で唯一の3ストップを強いられた。
幸か不幸かセーフティーカーやFCYなどのアクシデントもなくレースは進み、さらにピットレーンの速度違反で5秒ペナルティを取られるなど打つ手なしの状況に。ローガン・サージェント(ウィリアムズ)をかわし5秒以上差をつけたことで最下位は辛うじて免れたが完走したレースとしては今季ワーストの19位に終わった。
散々な週末を振り返った角田は、「タフなレースで、苦戦しました。マシンのハンドリングは決して楽ではなかったし、いつものように快適に感じることもなかった。何かがおかしかったので、何が上手くいかなかったのかを理解するために、起こったこと全てを分析し、オーストリアでより強くなって戻ってくるつもりです」とし、トリプルヘッダーの限られた期間で不具合を修正したいと前を向いた。
RBのレーシングディレクター、ジョディ・エギントン氏は、「ユウキはマシンのバランスに満足しておらず、スタッフはツールやフラップの調整で改善しようと懸命に努力したが、それでも難しかった」とマシンに軽微な調整では改善できなかったと語る。
そしてグランプリ前、アップデートに自信をのぞかせていたチーム代表のローラン・メキース氏は、「私たちは、アグレッシブな開発戦略の一環として、ファクトリーの全員が懸命に設計と製造に取り組んできたアップグレードに大きな期待を抱いてここに来ましたが、全てのセッションでペースが足りませんでした。私たちにとって悪い週末だったことは否定できないし、ギャップは非常に小さかったが、競争力がなかったという事実を言い訳にするつもりはない」と反省。
そして、次戦へ向けては、「ポジティブな点に目を向けると、できるだけ多くのデータを得るために、両方のクルマで多くのテストを行いました。今、私たちのグループ全員が、レッドブルリンクでコースに戻るまでのわずかな数日間で、何らかの進歩を遂げるために厳しい試練に直面している。シーズンはとても長いので、タフな週末になるのは必至です。この試合は一旦置いておいて、落ち込むのではなく、前を向いて、数日後のオーストリアですぐに反撃することに集中しなければならない」とコメントした。
今回のグランプリでノーポイントに終わった6位のRBの背後には、対照的にダブルポイントで7位に浮上と、調子を急上昇させてきたアルピーヌが迫っている。次戦オーストリアGPまでの改良具合が順位キープの大きなカギとなるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】角田裕毅のQ1敗退でスペインGPはすでに諦めモード? チームは次戦見据えドライバーを高く評価「最大限を引き出してくれた」
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迎えた決勝レースは角田がスタートで2つ順位を上げ一時的に15位に上げるも、高速コーナーでアンダーステアの症状に悩まされペースが上がらず、徐々に後続の先行を許す苦しい立ち上がりに。ピレリのソフトタイヤ推奨周回が15-21周のところ、わずか10周でピットインするもラップペースは向上しないどころか、タイヤの劣化が激しく中団勢以下で唯一の3ストップを強いられた。
幸か不幸かセーフティーカーやFCYなどのアクシデントもなくレースは進み、さらにピットレーンの速度違反で5秒ペナルティを取られるなど打つ手なしの状況に。ローガン・サージェント(ウィリアムズ)をかわし5秒以上差をつけたことで最下位は辛うじて免れたが完走したレースとしては今季ワーストの19位に終わった。
散々な週末を振り返った角田は、「タフなレースで、苦戦しました。マシンのハンドリングは決して楽ではなかったし、いつものように快適に感じることもなかった。何かがおかしかったので、何が上手くいかなかったのかを理解するために、起こったこと全てを分析し、オーストリアでより強くなって戻ってくるつもりです」とし、トリプルヘッダーの限られた期間で不具合を修正したいと前を向いた。
RBのレーシングディレクター、ジョディ・エギントン氏は、「ユウキはマシンのバランスに満足しておらず、スタッフはツールやフラップの調整で改善しようと懸命に努力したが、それでも難しかった」とマシンに軽微な調整では改善できなかったと語る。
そしてグランプリ前、アップデートに自信をのぞかせていたチーム代表のローラン・メキース氏は、「私たちは、アグレッシブな開発戦略の一環として、ファクトリーの全員が懸命に設計と製造に取り組んできたアップグレードに大きな期待を抱いてここに来ましたが、全てのセッションでペースが足りませんでした。私たちにとって悪い週末だったことは否定できないし、ギャップは非常に小さかったが、競争力がなかったという事実を言い訳にするつもりはない」と反省。
そして、次戦へ向けては、「ポジティブな点に目を向けると、できるだけ多くのデータを得るために、両方のクルマで多くのテストを行いました。今、私たちのグループ全員が、レッドブルリンクでコースに戻るまでのわずかな数日間で、何らかの進歩を遂げるために厳しい試練に直面している。シーズンはとても長いので、タフな週末になるのは必至です。この試合は一旦置いておいて、落ち込むのではなく、前を向いて、数日後のオーストリアですぐに反撃することに集中しなければならない」とコメントした。
今回のグランプリでノーポイントに終わった6位のRBの背後には、対照的にダブルポイントで7位に浮上と、調子を急上昇させてきたアルピーヌが迫っている。次戦オーストリアGPまでの改良具合が順位キープの大きなカギとなるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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