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角田裕毅、英国GPでは首脳陣も絶賛の「力強いパフォーマンス」で4戦ぶりの入賞!「普段なら好きではない雨に助けられた」

THE DIGEST編集部

2024.07.09

雨を味方につけ、4戦ぶりの入賞を果たした角田。(C)Getty Images

 F1第12戦イギリス・グランプリは7月7日に決勝が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は10位フィニッシュで、4戦ぶりの入賞を果たしている。

 低調な結果に終わっていた3連戦の最終戦、予選までは相変わらずのペース不足に苦労していたものの、13番グリッドからのロケットスタートで前の2台を追い抜くと、序盤で入賞圏内まで浮上。ウェットコンディションを味方にした上で、安定したドライビングを最後まで維持し、モナコGP以来のポイント(1点)をチームにもたらした。

 今季通算ポイントを20に伸ばすも、ドライバーランキングではランス・ストロール(アストンマーティン)、ニコ・ヒュルケンベルク(ハース)に抜かれて12位に落ちた角田だが、車の性能不足を自身の能力やチームとの連係によって補ったレースにはポジティブな印象を抱いており、RBの公式サイト等を通して、以下のように振り返っている。

「良いレースでしたが、ハードでした。フリー走行でのペースから、ドライコンディションでポイントを獲得するのは難しいと分かっており、ウェットコンディションが前の車との差を小さく保つのに役立ったと思います。普段なら好きではない雨に、今回は助けられました」

「1ポイントを獲得できて満足しています。今後を見据えて前進し、この数週間で学んだことをサマーブレイク前のレースで活かせるように努力します。(次戦の舞台である)ハンガリーは高速と低速のミックスなので、我々の強みを活かしてトップ10圏内で戦えればと思います」
 
 自身のSNSでもシルバーストーンで再びポイントを獲得できたことを喜んだ角田について、チームのテクニカルディレクターであるジョディ・エッギントンは「ユウキはオープニングラップで幾台かをオーバーテイクしてみせた他、前の車に追いつくためのペースを維持するなど、力強いレースを展開した」と、その仕事ぶりを高く評価した。

 また、チーム代表のローラン・メキーズは「このサーキットの性質はとりわけ我々の車には合わず、序盤のポジションに我々はいなかった。それでも、コンディションが変化する困難な状況で力強いパフォーマンスを発揮したユウキとチームにより、この3連戦でさらに1ポイントを持ち帰ることができた」と、こちらも満足感を示している。

 各国専門メディアの報道では、ブラジルのF1専門サイト『F1MANIA』が「RBはシルバーストーンで難しいレースを迎えたが、それでも角田の10位フィニッシュによってポイントを獲得した」とレポート。一方、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は、「ユウキはVCARB 01があまり力を発揮できないコースにおいて、本来なら好まないコンディション下でトップ10入りを達成できたことに満足している」と綴った。

 また英国のモータースポーツ専門サイト『CRASH』は、「角田にとっては静かながらも印象的なレースウィークエンドとなり、ポイントを獲得した」と振り返るとともに、13番手に終わったダニエル・リカルドと比較し、「彼はチームメイトに対して明らかな優位性を持っていた」とポジティブに評している。

構成●THE DIGEST編集部

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