前回の五輪王者に心強いエールが届いている。

　現地７月26日（日本時間27日）、パリ五輪の開会式が同市の中心部を流れるセーヌ川で開催される。競技場以外で行なわれる開会式は夏季オリンピック史上初で選手団は船に乗り、世界屈指の観光名所を眺めながら入場行進する。
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　夏の祭典開幕を目前に控えるなか、前回の東京大会を沸かせた若き王者に熱い視線が注がれている。男子スケートボードで２大会連続金メダルが期待される堀米雄斗だ。

　数々の修羅場をくぐり抜けてきたエースも、パリの切符を掴むまではかつてないほどの重圧がかかっていた。６月下旬にハンガリー・ブダペストで開催されたスケートボード・パリ五輪予選最終戦で堀米はこの大一番を制し、２大会連続のオリンピック出場を手繰り寄せた。苦手意識のある45秒間のランを２位で折り返し、迎えたベストトリックの３本目は270度横に回転しながらレールに乗る得意の技を繰り出すと、板の後端で滑り下りる技を完璧に決めた。代表選考レースで劣勢からの大逆転切符に普段はクールな25歳が大きく吠え、板を投げ出したほどだった。
  　そんな五輪王者にスケートボード世界最高峰プロツアー・SLS（Street League Skateboarding）は公式X（旧ツイッター）に、堀米が過去の同ツアーで披露した超絶トリックを特別に公開している。

　動画を見ると迫力ある技、ボードを巧みに扱ったテクニックでSLSの優勝トロフィーを次から次へと受け取る日本人に「2017年にSLS入りを果たし、それ以来彼は成長し続けている」と書き出し、「ユウト・ホリゴメはSLSですべてを成し遂げた。パリ五輪での幸運を祈っているよ！」と日の丸の絵文字を添えて、異例ともいえるエールを送っている。

　世界選手権覇者の白井空良（そら）や14歳の小野寺吟雲（ぎんう）など、若い力が伸び盛りの日本スケートボード界のなか、前回王者が底力を見せるのか。スケートボードは開会式翌日の27日、パリ中心部のコンコルド広場に特設された競技会場で予選、決勝が実施される。 

構成●THE DIGEST編集部

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