誰も予想できない大逆転勝利だ。
　
　現地７月29日、パリ五輪の体操男子団体決勝で予選を２位通過した日本は259.594点で金メダルを獲得した。最大のライバル・中国との一騎打ちを制し、2016年リオデジャネイロ五輪以来、２大会ぶりに王座奪還を果たした。

　日本は序盤に試練が訪れた。エースの橋本大輝が２種目のあん馬で落下してしまう痛恨のミスが出た。一方、中国は全員がほぼノーミスの演技で続き、日本は中国の背中を追いかける展開で最終種目の鉄棒に臨んだ。

　そして、この鉄棒でまさかの波乱が起きた。ここまで完璧な演技を続けていた中国が２人目が２度も落下するミスで２点減点。あまりにも痛すぎるミスにチームメイトも信じられず、頭を抱えた。会場も騒然とするなか、日本は３人目の橋本にすべてを託す。エースはあん馬でのミスを挽回するかのような完璧演技で着地をズバッと決めた。このあと中国は３人目の着地がわずかに乱れ、あと一歩及ばず。最後の最後で日本が逆転に成功し、団体戦の頂点に立った。
  　日本の金メダルが決まった瞬間は30日の午前３時10分。劇的な形での王座奪還に深夜の日本列島は大興奮だ。ネット上では「えっ!? 勝った！」「起きてて良かった」「目が一気に覚めたわ！」「泣いた」「いやーすごい！あっぱれ！体操ニッポン！」などなど、喜びと感動の声が相次いだ。

　この日はスケートボード男子ストリートで東京五輪の金メダリストである堀米雄斗が逆転で連覇を達成した。深い時間帯だが、最後まで見届けた視聴者にとっては最高の結果となった。

構成●THE DIGEST編集部

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