現地８月１日、パリ五輪の体操女子個人総合の決勝が行なわれ、アメリカのスーパースター、シモーネ・バイルズが金メダルに輝いた。東京五輪はメンタルヘルスの不調などで棄権したエースが、２大会ぶりに女王に返り咲いた。日本の岸里奈は11位、中村遥香は15位に入った。

　実はこの日、会場のスタンドにフランスのサッカー界を代表する超大物ジネディーヌ・ジダン氏が観戦していた。開会式ではサプライズでオープニングVTRに出演し、終盤では聖火ランナーとして再び登場したジダン氏。スーパースターの姿にサッカーファンはもちろん、世界中が熱狂したのはまだ記憶に新しい。
  　国際映像に同氏がスタンド観戦している様子が突然カメラに抜かれると、ネット上は騒然とした。「えっ!? 急に映った笑」「体操見てたら、ジダン出てきた」「なぜに体操応援？」「体操女子の会場にジダンおって草」など、小さくない話題を呼んだ。

　では、なぜジダン氏が国際映像に抜かれたのか。その直前、画面では17歳のアルジェリア代表カイリア・ネムールが２種目めの段違い平行棒で素晴らしい演技を披露し、15.533点のハイスコアをマーク。メダル争いが混戦となったところだった。演技直後にジダン氏が映像に抜かれると、実況アナウンサーは即座に反応。「こちらはジネディーヌ・ジダン。フランス代表ですが、この人もルーツはアルジェリアです」と紹介。ジダン氏が直前に演技した選手の母国にルーツを持っていることを補足説明した。

　この神対応について、「国際映像よくわかってるじゃん」「映像でジダンが映っただけで、フルネームとルーツがアルジェリアだと語れる博識がスゴい」など、実況アナウンサーの咄嗟の説明に驚きの声が上がった。

　今大会は競泳会場でもハリウッドスターのトム・クルーズがジダン氏と同じようにスタンド観戦し、現地で大きな騒ぎとなった。

構成●THE DIGEST編集部

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