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「2人は被害者だ」ボクシング女子で大論争を巻き起こしている“性別騒動”にIOCが声明!「彼女たちへの誹謗中傷に心を痛めている」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.02

開始46秒で対戦相手が棄権。ケリフ(奥)は初戦で勝利も大きな波紋を呼んだ。(C)Getty Images

 過去に性別適格性検査で不合格となった2選手が、パリ五輪に出場して物議を醸している件に関して、IOC(国際オリンピック委員会)が声明を発表した。
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 今大会には女子66キロ級にイマネ・ケリフ(アルジェリア)が、同57キロ級にはリン・ユーチン(台湾)がエントリーしている。現地8月1日には2回戦にケリフが登場し、アンジェラ・カリニ(イタリア)と対戦したものの、対戦相手のカリニが開始46秒で鼻を殴られた後、コーチに「もう戦いたくない」と相談して棄権。パンチ力に脅威を感じたとみられる。

 昨年の世界選手権でDNA検査を用いた性別適格性検査で、ケリフとリンは失格となっており、今大会の出場許可についてはネット上で批判的な意見が噴出している。それでもIOCのスポークスマンであるマーク・アダムス氏は「彼女らはパスポート上では女性だ」と明言し、出場資格を与えた理由とした。
 
 IOCは今回発表した声明で「すべての人は差別なくスポーツをする権利がある。我々はパリオリンピック2024に出場中の2人の女性選手に対する、誤解を招くような報道を確認した。2人の選手は東京オリンピックなど国際的な大会に長年、女性のカテゴリーで出場してきた」と説明。世界選手権での失格は「IBA(国際ボクシング協会)による突然の恣意的な決定であり、正当な手続きなしで失格となったものだ」と断じた。

 そのうえで「2人は犠牲者である。IOCは2人の選手が現在受けている誹謗中傷に心を痛めている」とメッセージを寄せた。

構成●THE DIGEST編集部

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