パリ五輪・女子ボクシングで物議を醸している“性別騒動”に関して、東京五輪・女子フェザー級金メダリストの入江聖奈さんが公式X上で私見を述べた。
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今大会には女子66キロ級にイマネ・ケリフ(アルジェリア)が、同57キロ級にはリン・ユーチン(台湾)がエントリーしている。昨年の世界選手権でDNA検査を用いた性別適格性検査で、ケリフとリンは失格となっており、開幕前から出場の是非について批判的な意見が噴出。それでもIOCのスポークスマンであるマーク・アダムス氏は「彼女らはパスポート上では女性だ」と明言し、出場資格を与えた理由とした。
22年11月に現役を退いた入江さんにとってリンは、かつてトップの座を争ったライバル。7月31日のX投稿で「どこからが女性でどこからが男性なのか、早急に明確な線引きをする必要があるのはもちろんなんだけど、リンさんの鬼のような練習量を知ってる身としては、少し悲しい気持ちになる」と胸の内を明かし、「それと、国際大会で活躍するような選手だと、ドーピング検査が義務付けられていて、尿の採取は係員の前で行っているから、身体的特徴は女性だと判明していると思うし、、」と綴った。
そのうえで、「擁護している、とかではないです。年下の男の子にボコボコにされて悔しかった経験もあるし、一発逆転がほぼ無い女子ボクシングにしかない駆け引きがあると思っているし」と想いを込め、「ただ、XY染色体があったとて身体的特徴に現れなかった場合とか、それがどれくらい運動能力に影響するのか、など専門家の意見がない状態で『男が女をボコボコにしている!』みたいな選手の尊厳を傷つけるような発言は嫌です」と本音を吐露した。
現地8月1日には2回戦にケリフが登場し、アンジェラ・カリニ(イタリア)と対戦したものの、対戦相手のカリニが開始46秒で鼻を殴られた後、コーチに「もう戦いたくない」と相談して棄権。パンチ力に脅威を感じたとみられる。さらに2日にはリンが初戦を迎え、シトラ・トゥルディベコワ(ウズベキスタン)から5-0の判定勝ちを収め、ケリフと同様にベスト8進出を決めた。
IOCは騒動に対して声明を発表している。「すべての人は差別なくスポーツをする権利がある。我々はパリオリンピック2024に出場中の2人の女性選手に対する、誤解を招くような報道を確認した。2人の選手は東京オリンピックなど国際的な大会に長年、女性のカテゴリーで出場してきた」と説明。世界選手権での失格は「IBA(国際ボクシング協会)による突然の恣意的な決定であり、正当な手続きなしで失格となったものだ」と主張した。
そして「2人は犠牲者である。IOCは2人の選手が現在受けている誹謗中傷に心を痛めている」とメッセージを寄せた。
構成●THE DIGEST編集部
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22年11月に現役を退いた入江さんにとってリンは、かつてトップの座を争ったライバル。7月31日のX投稿で「どこからが女性でどこからが男性なのか、早急に明確な線引きをする必要があるのはもちろんなんだけど、リンさんの鬼のような練習量を知ってる身としては、少し悲しい気持ちになる」と胸の内を明かし、「それと、国際大会で活躍するような選手だと、ドーピング検査が義務付けられていて、尿の採取は係員の前で行っているから、身体的特徴は女性だと判明していると思うし、、」と綴った。
そのうえで、「擁護している、とかではないです。年下の男の子にボコボコにされて悔しかった経験もあるし、一発逆転がほぼ無い女子ボクシングにしかない駆け引きがあると思っているし」と想いを込め、「ただ、XY染色体があったとて身体的特徴に現れなかった場合とか、それがどれくらい運動能力に影響するのか、など専門家の意見がない状態で『男が女をボコボコにしている!』みたいな選手の尊厳を傷つけるような発言は嫌です」と本音を吐露した。
現地8月1日には2回戦にケリフが登場し、アンジェラ・カリニ(イタリア)と対戦したものの、対戦相手のカリニが開始46秒で鼻を殴られた後、コーチに「もう戦いたくない」と相談して棄権。パンチ力に脅威を感じたとみられる。さらに2日にはリンが初戦を迎え、シトラ・トゥルディベコワ(ウズベキスタン)から5-0の判定勝ちを収め、ケリフと同様にベスト8進出を決めた。
IOCは騒動に対して声明を発表している。「すべての人は差別なくスポーツをする権利がある。我々はパリオリンピック2024に出場中の2人の女性選手に対する、誤解を招くような報道を確認した。2人の選手は東京オリンピックなど国際的な大会に長年、女性のカテゴリーで出場してきた」と説明。世界選手権での失格は「IBA(国際ボクシング協会)による突然の恣意的な決定であり、正当な手続きなしで失格となったものだ」と主張した。
そして「2人は犠牲者である。IOCは2人の選手が現在受けている誹謗中傷に心を痛めている」とメッセージを寄せた。
構成●THE DIGEST編集部
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