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「緊迫した内容だったが...」男子フルーレ団体決勝で日本に敗れたイタリア、地元紙は「正当な結果というべき銀メダル」と敗戦受け入れ【パリ五輪コラム】

片野道郎

2024.08.05

フェンシング男子フルーレ団体決勝で日本がイタリアを破り、金メダルを獲得した。(C)Getty Images

フェンシング男子フルーレ団体決勝で日本がイタリアを破り、金メダルを獲得した。(C)Getty Images

 現地8月4日に行なわれたパリ五輪フェンシング・男子フルーレ団体決勝に勝ち進んだイタリアは、日本に36ー45で敗れて銀メダルに終わった。この結果を伝えた伊紙『Gazzetta dello Sport』WEB版は、「残念ではあるが妥当な結果。日本が明らかに上回っていた」と冷静かつ客観的に報じている。

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「イタリアの男子フルーレチームにとってまたしても苦い、しかし今回は正当な結果というべき銀メダルだ。世界ランキング1位の日本との戦いは予想された通り緊迫した内容だったが、それが続いたのは試合半ばまでだった。日本が一貫して安定していたのに比べ、アッズーリ(イタリア代表の愛称)たちは全体的に精彩を欠き、36ー45で苦杯をなめた」

 今大会のイタリアチームの中心は、2023年フルーレ個人世界王者のトンマーゾ・マリーニ。ただ、実はグループの絶対的なリーダーで、リオデジャネイロ、東京と過去2大会で個人金メダルと銀メダルを獲得したベテランのダニエレ・ガロッツォが循環器系の疾患で直前に離脱するアクシデントがあったため、メンタル面で脆さが出るのではという危惧もあった。
 
 男子フルーレ個人では、世界王者のマリーニがベスト16で敗退。決勝まで勝ち進んだフィリッポ・マッキも最後の1ポイントを巡る「疑惑の判定」で銀メダルに終わるなど、期待の大きさと比べるとやや不本意な結果に終わっていた。それだけに団体では金メダルを期待する声があったが、しかし結果は“妥当な”銀メダルに終わった。

 試合は、スタートでマリーニが敷根崇裕に3ー5でリードされた後、一時は25ー23と逆転に成功。それでも続いた攻防を経て、アレッシオ・フォコーニが永野雄大に0ー5と一方的に敗れて34ー40までビハインドが広がったところで大勢が決した。

 この銀メダルで、イタリアのフェンシングは男女合わせて5つ目(金1、銀3、銅1)。日本も同じくフェンシングで5つのメダルを勝ち取っているが、金メダルの数ではこれでひとつ上回ったことになる。両国はメダル総獲得数のランキングでも日本7位(24)、イタリア8位(22)と接戦を繰り広げている。

文●片野道郎

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