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「どれほどの恐怖だったか…」性別騒動でバッシング→金メダルを獲得した女性ボクサーが本音を激白!「毎晩、私は部屋で泣いていた」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.16

重圧を乗り越えて金メダルを手にしたケリフ。大会を通して強いメッセージを発信し続けた。(C)Getty Images

重圧を乗り越えて金メダルを手にしたケリフ。大会を通して強いメッセージを発信し続けた。(C)Getty Images

 パリ五輪で大きくクローズアップされたのが、女子ボクシング競技における“性別騒動”だ。66キロ級で見事金メダルを獲得したイマネ・ケリフ(アルジェリア)が母国のテレビ局『El Bilad』のインタビューに応じ、苦難の日々を振り返った。
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 今大会の開幕を目前に控え、ケリフは57キロ級のリン・ユーチン(台湾)とともにバッシングに晒された。昨年の世界選手権でDNA検査を用いた性別適格性検査が行なわれ、「XY染色体を持っている」と結論づけられて失格。五輪出場の是非を巡って批判的な意見が噴出し、初戦でケリフが戦ったイタリア人選手がパンチ力を脅威に感じて途中棄権すると、さらにその傾向が高まった。

 IOC(国際オリンピック委員会)は2選手の出場資格に関して、パスポート上が女性である点を強調しながら、疑いの余地はないと断言した。「IBA(国際ボクシング協会)による突然の恣意的な決定であり、正当な手続きなしで失格となったものだ」と主張し、「2人は犠牲者である。IOCは2人の選手が現在受けている誹謗中傷に心を痛めている」と声明を発表。トーマス・バッハ会長も同調して両選手へのサポートを約束した。
 
 まさに世界規模での論争に発展した一大騒動。ケリフは「世界中の政治家やアスリート、アーティストたちが大騒ぎになり、イーロン・マスク、ドナルド・トランプといった人びとまで...。すごく影響を受けたし、傷つきもした。どれほどの恐怖だったか、説明できないほどだ」と本音を漏らし、「毎晩、私は部屋に戻っては泣いていた。心は締め付けられ、凄まじい不公平感に苛まれてね。ひとしきり涙を流したあとは、何事もなかったかのように笑顔で部屋を出て行った」と振り返った。

 さらに25歳のチャンピオンは「政治がスポーツに介入してきたのは事実。私を不当に扱った政治家たちには私をトランスジェンダーだと呼ぶ権利はない」ときっぱり。そのうえで「私の家族、私の家族の名誉、アルジェリアとアルジェリアの女性にとって大きな侮辱でしかなかった」と断じ、「世界がイマネ・ケリフの女性らしさ、勇気、そして意思を理解してくれたことに感謝したい」と話して、力を込めた。

構成●THE DIGEST編集部

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