格闘技・プロレス

「ちょっと異常」「ホンマ怖いくらい」井上尚弥が11kg増量の相手に見せた防御に、元世界王者も戦慄!「試合のリングで練習している感覚に見えた」

THE DIGEST編集部

2024.09.05

ドヘニーの攻撃に対し、井上はブロッキングで対抗。ブレないディフェンスが際立った。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 プロボクシングの元WBA世界ライトフライ級スーパー王者で世界2階級制覇王者の京口紘人が自身のYouTubeチャンネルを更新。9月3日に王者・井上尚弥がTJ・ドヘニーを相手に7回16秒でTKO勝ちし、防衛に成功した世界スーパーバンタム級4団体統一戦について解説を行なった。

【画像】井上尚弥のパンチを浴びたドヘニー。左の額が大きく腫れあがる

 京口は試合を振り返り「全体を通してみても、(井上が)何枚も上手かなと思った」と感想を述べると、当日計量でドヘニーが11kg増と大幅に体重を戻した点について触れ、「もちろん体のキレだったり、スタミナにも影響するし、体が重たくなっても動かせる骨の強さや筋肉量がないとダメ」とデメリットに言及しながらも、「ドヘニーは過去にそれだけ戻しても動ける実績があったから、当日何キロ戻してくるんだと言われていた中で、11kgを戻してきた」と解説。

 一方で、井上も7.4kgを戻していた点については、「これもスーパーバンタム級という軽量級の中では、けっこう異例だと思う。僕も戻るのは3~4kgくらい」と、王者の体重戻しも予想外だったことを認めたうえで、「それで、あれだけのキレだったり、反応速度だったり、パンチ力だから。ということは、今後階級を上げても戦えるという証明にはなっているかな」と見解を述べた。

 そのうえで、試合内容については、「しっかり試しながらやっていた。試合前に、色んなことをやりながら、丁寧にじっくりボクシングをやって上回って勝つと言っていた通りの展開だった」と振り返った。

 また京口は、井上のディフェンスについてフォーカス。大幅に体重を戻した相手のパンチに対する防御について「(かわして)空振りさせるというよりも、体に当ててでもブロッキングで対処しようというディフェンスを選択していると思った。それでも、(ドヘニーが)ボディに当てても、ブロックの上から叩いても全然ブレなかったから体幹の強さは半端ない。イメージで言うと大木。地面にしっかり根っこが張って支えられているような感じ。ドヘニーにとっては、ごっつい大きいものを叩いているイメージだろうな」と分析すると、「憶測ではあるが」としたうえで、「僕が思うに、今後スーパーバンタムからフェザーに上げた時に通用するかどうかも視野に入れた戦い方なのかなと思った」と今後の展開について予測。井上の戦いぶりに「試合のリングで(今後を見据えた)練習をしている感覚に見えた。これできるのって、ちょっと異常かなっていう。ホンマに怖いくらい」と戦慄を覚えたようなコメントを残している。

 井上の戦いぶりは、2階級制覇王者にも異次元のパフォーマンスに映ったようだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】井上尚弥のボディブローに戦意喪失… ドヘニー戦ハイライト
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