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格闘技・プロレス

格闘技界を揺るがした平本蓮のドーピング疑惑…検査結果は“シロ”、それでも疑いの目が消えなかったのはなぜか?

橋本宗洋

2024.09.13

ドーピング疑惑が持ち上がり、会見に臨んだ平本。検査結果は陰性だった。写真:橋本宗洋

ドーピング疑惑が持ち上がり、会見に臨んだ平本。検査結果は陰性だった。写真:橋本宗洋

 日本格闘技界を揺るがしたドーピング・スキャンダル、その結末は“シロ”だった。

 7月28日のビッグイベント『超RIZIN.3』のメインイベントで朝倉未来を倒した平本蓮に“疑惑”の目が向けられた。禁止薬物の使用を思わせる通話音声がSNSから流出したのだ。その一方の声の主だと名乗り出たのは、平本の試合でセコンドについたこともある格闘家だった。平本の依頼で薬物を提供したのだという。

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 音声がネットに上がったのが8月20日。格闘家が名乗り出たのはその翌日。“騒動”を受けて、平本は9月2日に弁護士2人が同席しての会見を開いた。

 RIZINは出場選手に対するドーピング検査を実施している。大会当日に尿を採取するもので、特にタイトルマッチは検査が必須。この時点では検査の結果を待っている状態だった。

 騒動の大きさもあり、検査結果より先に(SNSではなく)自分の口で説明したかったと平本。会見では薬物の使用を全面否定、頼んだこともないとした。

 一方で、音声に登場する声が自分のものであることは認めた。件の格闘家からトレーニングの効率を上げるサプリを勧められ、これまでの付き合いから購入したのだという。しかし関係者から「風邪薬でも検査に引っかかることがあるんだから」と使用を止められた、と。薬物使用にまつわる通話の内容は、相手を「無下にできず」話を合わせたのだと平本は主張した。

 同時に、試合前の平本はヒザを負傷しており、フィジカルトレーナーから提供された回復を早める薬の注射は自分でしていたという。

 一応の言い分は通る。しかし「(薬物を)買ったけど使ってない」と言われても信じられないという人間も多かったはずだ。ケガの回復を早める注射にしても、それがどんな薬なのか具体名を出すことはなかった。長い付き合いのトレーナーを信じて使ったということだった。

 この会見で、ネットはさらに燃え上がった。しかし誰が何を言っても憶測、想像にとどまる。“答え”はRIZINによるドーピング検査の結果を待つしかない。

 そして9月5日、RIZINが会見。榊原信行CEOとRIZIN医療部のドクター3名が出席した。検査結果は、対戦した平本、朝倉未来ともに陰性であった。つまり“シロ”だ。
 
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