新日本プロレスは『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2024 ～Road to POWER STRUGGLE ～』10.28東京・後楽園ホール大会を開催した。第5試合では、ザック・セイバーJr.＆大岩陵平のTMDKと鷹木信悟＆辻陽太のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンによるスペシャルタッグマッチが実現した。

　11.4大阪府立体育会館第1競技場大会では、IWGP世界ヘビー級王者のザックに鷹木が挑戦することが決定しているため前哨戦となる他、プロレスリング・ノアでの武者修行を経た”超新世代”の大岩と“新世代”辻の絡みも注目されるところだったが、試合はザックと鷹木の絡みが中心になるかと思いきや、10.14両国国技館大会でNEVER無差別級王者の鷹木に挑戦し敗れた大岩が割って入り、意地を爆発。しかし最後は大岩に負けまいと一瞬の隙を突いてジーンブラスターが決まり3カウント。ロス・インゴタッグが勝利を収めている。

　試合後、勝利を収めた辻は「オイ、大岩！いやいや、ノア育ちの大岩くん。お前のノア遠征はどんなのだったんだ？　俺はな、プロレスを通して、プロレスそれだけじゃない、そいつの人生や今までの経験、そんなモノも目に見えるんだ。今日このリングの上で俺が見たもの、それは……大岩、ノアでさぞ甘やかされてきたんだな。でも、お前の責任じゃない。これは“きよぴー”、お前の責任だ」と大岩に対する感想を述べるとともに、大岩をノアに誘って育てた他団体でありながら、同じ“新世代”のライバルである清宮海斗を挑発してみせた。
  　大岩はダメージが深くコメントを出せなかったが、ザックは「凄くいい仕事してたぞ。あまり自分を責めるな。新日本の場に慣れないといけない。新日本とノアはサイズもスタイルも違うからな。行くんだろう、目指すんだろう。俺たちが年内にベルトへの道を作ってやるからな」と健闘を讃えるとともに大岩をチャンピオンの道へ導くという言葉を送った。

　最後に大岩のTHE GRIP（ローリングラリアット）を喰らったダメージから首を気にしながらバックステージに現われた鷹木は「11.4大阪、ザックと俺のIWGP世界ヘビー級選手権の前哨戦かと思ったら、大岩、そりゃあそうだよな、（10.14）両国で惨敗しているんだ。せっかくザックに集中しようと思ったのに、いいクローズライン（ラリアット）もらったぜ。だが、お前と遊ぶのはまたあとだ」と、ザック戦の後に大岩との再戦を示唆すると、「コンディション、バッチリだろ？　相変わらず元気ハツラツだろ、なあ？　なぜNEVER持っているのに、IWGPまで狙うか？　当たり前だろ！　新日本プロレスで試合をする選手であれば、テッペンのベルトを狙うのは当然だよ。ザックが『G1』を優勝して10月の両国で内藤からベルトを獲った。両国で挑戦する自体がもう今までにないイレギュラーなんだ。だったら11月４日、俺が獲ったらもっとイレギュラーになるんじゃねえか？　もっとカオスな状態になるんじゃねえか？　オイ、今の新日本プロレスはな、ストレートに行ってもおもしろくねえんだよ。ザックが獲ったばっかり、ここでザックが負けるワケないって思ってる？　ふざけんなよ。そんな流れなんか俺からしたらクソ喰らえだ。俺はな、ザックに今年負けている。今年負けたまま年越せるかって」と、ザックに来ている流れを“空気を読まずに”ひっくり返すと宣言した。

　15日に都内の事務所で行なわれたザック vs SANADAのIWGP世界ヘビー調印式にての次期挑戦者を決めるくじ引きについては、「くじ引き、ふざけんなよ。くじ引きで思ったけど、よくぞザック、俺を引いてくれた。だが俺を引いたことを後悔させてやるからな。二冠（王）になってやるからな。新日本プロレスで二冠といえば久々じゃねえか。やってやるぜ。やるなら今しかない。やるなら俺しかいねえんだ」と、二冠王での年越しをテーマに掲げて、来年1.4東京ドーム大会を見据えた鷹木はコンディションも良好で、今年の『G1』セミファイナルに続いてザック戦２連敗という考えは一切ない。ザックもチャンピオンになってから自信を深めているだけに、興味深い対戦となりそうだ。

◆新日本プロレス◆
『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2024 ～Road to POWER STRUGGLE ～』
2024年10月28日
東京・後楽園ホール
観衆　1145人
▼スペシャルタッグマッチ（30分1本勝負）
ザック・セイバーJr.＆●大岩陵平（19分03秒　体固め）鷹木信悟＆辻陽太○
※ジーンブラスター

文⚫︎どら増田

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