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「まるで自分のホームリンク」フィギュア界を沸かせた、かつての“天才少女”が日本の応援に感動「ここでずっと練習してきたかのよう」【NHK杯】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.11.09

米国のアリサ・リウが日本の応援について語った。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 11月8日、フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯が国立代々木競技場第一体育館で行なわれ、女子ショートに22年の世界選手権で銅メダルを獲得したアリサ・リウ(米国)がトップバッターで登場。会場からは大歓声が上がった。

 銀盤への帰還を祝福するかのような声援だった。2019年の全米選手権で史上最年少13歳で優勝を果たし、22年北京五輪では7位に入るなど輝かしい実績を残しながら、突然16歳で電撃引退をしたアリサ・リウ。だが今シーズン、かつての天才少女はリンクへの復帰を決意し、ついに戻ってきた。

 この日、1番滑走でコールされたアリサ・リウは緊張した表情を浮かべながら氷上についた。冒頭のコンビネーションジャンプは出来栄え点を落とすも、後半は見事にリカバリー。ミスの少ない演技でまとめて65.03点をマークすると、多くの星条旗が揺られた会場に笑顔を振りまいた。
 
 演技後に快くインタビューに応じた19歳は、「今の自分にとってベストの出来だったわ」と振り返り、「他の選手に比べるとトレーニングが出遅れているので、今はやめてはいけない気持ちでやっています。ここで自分が次の大会に向けて何ができるのかを学べればいいですね」と明かした。

 日本のファンの声援について質問すると、「ここでずっと練習をしてきたかのような感じがしました。ここがまるで、自分のホームリンクのようです」と声を弾ませながら答え、会場を見渡す限り多くの星条旗に圧倒されたようだ。

「外国に行くのはすごく大変ですが、日本に来るととてもサポートされている気持ちになて、とても嬉しかったです。会場入りしてからすぐに観客の皆さんが応援してくれていることに気がついて、とてもポジティブなエネルギーを感じることができました」

 女子ショートは日本勢がトップ3を独占するなか、競技復帰したばかりのアリサ・リウは4位に健闘している。女子のフリースケーティングは9日の午後7時38分にスタート予定で、彼女は全体9番目に滑走する。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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