格闘技・プロレス

飯伏幸太に促され“還暦”長与千種が生涯現役宣言「できる限りでいいですかね? リングに上がっても」

どら増田

2024.12.02

還暦を迎えた長与千種だが、今後も「できる範囲で」リングに立つことを明言した。写真:どら増田

 女子プロレス界のスーパーレジェンド長与千種が代表を務めるプロレス団体マーベラスが『長与千種還暦祭』12.1東京・後楽園ホール大会を開催した。

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 千種の還暦を祝うため、今大会にはアジャゴングがマーベラス初参戦。メインイベントでは、長与千種&田中将斗&タイタス・アレクサンダーと飯伏幸太&彩羽匠&井坂レオによる男女混合ドリーム6人タッグマッチが実現した。この日は、第2試合で男子外国人選手によるシングルマッチも組まれており、マーベラスが女子団体ではなく、多様性ある団体へ進化を遂げてきている。

 一方で、暁千華、彩芽蒼空という期待の新人もデビュー。一時は団体の存続も危ぶまれたマーベラスだが、男女の所属選手、留学中の外国人選手にレギュラーのフリー選手も多数加えると、かなりの大所帯になってきた。男子のプロレスを最初に女子に取り入れたのが千種だったこともあり、千種の中に男女の区別は全くない。

 試合前に話を聞くと「緊張しますよ」と話しつつ、今回のカードは「彼(飯伏)からのプレゼントですよ」と笑みを浮かべていた。また「ニールキックやりますよね?」と期待を込めて聞くと「どうかなあ?できるかなあ」とニヤリ。体重も増えて、膝も「人工関節にするかどうかという状態」という千種だが、この日も飯伏の顔面にニールキックをヒットさせたのは、さすがのひと言。コンディションうんぬんは関係なく、クラッシュギャルズ時代から使い続けたニールキックには絶対の自信とプライドがあるだけに、色褪せることはない。

 最近は教え子を立てたり、バービーに扮したりと、なかなかシリアスモードの千種を見ることが出来なかったが、「長与千種の対角に立ちたい」と言ってくれた飯伏の気持ちに応えるかのように、この日の千種は勝敗にこだわっているかのように見えた。

 試合はタイタスが飯伏のカミゴェの前に敗れてしまったが、飯伏からは「まだ出来るじゃないですか。もう辞めると言わないでください」と生涯現役を促されると「もういつもダメだと思ってるんです。リングに上がってはいけない、いけないっていつも思ってるんです。何かあれば、常にできてた時の自分を思い出してしまうと苦しくて仕方ないんです。できてない自分が今苦しくて仕方ないんです。でも、さっき飯伏くんとお話をした時に、もう辞めるって言わないでくださいって。辞めるとは言いません。ただ、できる範囲で、できる限りでいいですかね? リングに上がっても」と言うと満員の会場からは大きな拍手が起こり、ファンからも認められた。
 
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