格闘技・プロレス

「一流のヒールになるには...」長与千種がダンプ松本の“後継者”刀羅ナツコに送ったアドバイス

橋本宗洋

2024.12.13

ナツコ率いるヒール軍団「H.A.T.E.」に軍配が上がった。写真:橋本宗洋

 毎年恒例となっているコミック・映画などポップカルチャーの祭典『東京コミコン』が、今年も12月6日から8日まで幕張メッセで開催された。

【画像】リング上には斎藤工、ゆりやんレトリィバァ、長与千種も... 東京コミコンで女子プロレス興行開催

『アクアマン』のジェイソン・モモア、『ドクター・ストレンジ』のベネディクト・ガンバーバッチなどハリウッドスターの来日が話題の中心だが、会場にはリングが組まれており、そこでプロレスの試合も。これもここ数年のコミコン恒例行事になっている。

 初日の6日に行なわれたのは夏すみれvs叶ミク、マーベラス提供試合:彩羽匠&Maria&彩芽蒼空vs桃野美桜&川畑梨瑚&暁千華、スターダム提供試合:中野たむ&なつぽい&玖麗さやかvs刀羅ナツコ&上谷沙弥&琉悪夏の3試合。マーベラスとスターダムの提供試合が組まれる豪華版だ。マーベラスは主力選手+新人、スターダムはベビーフェイスvsヒールと明確なテーマを打ち出してきた。

 スターダムのヒール軍団、ナツコ率いる「H.A.T.E.」は試合開始早々から場外戦へ。必ずしもプロレスファンばかりというわけではない会場での大乱戦はインパクトがある。暴れ回るヒールに対して、ここぞという場面でベビーフェイスが反撃していくのもプロレスの醍醐味だ。

 試合はナツコが新人の玖麗に毒霧を噴射すると、必殺技のスワントーン・ボムでフィニッシュ。暴れっぷりだけでなく"技"も見せつけた。試合後のナツコは観客が大人しすぎると毒づいていたが、それはあまりの迫力に初見の観客が"引いて"しまった面もあるのではないか。

 試合を終えたナツコは『極悪女王』トークステージにも参加。同作の主人公であるダンプ松本を演じたゆりやんレトリィバァ、斎藤工、長与千種とともに登壇している。

 ナツコはヒール転向以来、ダンプをお手本としており、チームを結成して試合に出場することも。10月のスターダム後楽園ホール大会では、試合後のダンプが「昔の俺のようにしたい。有名人になるまで応援する」と、ナツコを"後継者指名"している。

 現代の女子プロレス界を代表するヒールと言っていいナツコに対し、史上最高のベビーフェイス・長与はトーク中にこんなアドバイス。

「あなたは優しいから。(試合に)優しさが出ちゃってる。(相手の攻撃は)一切、受けなくていい」
「一流のヒールになるには、一流のベビーフェイスを育ててください」
 
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ナツコたちに圧倒されても立ち向かう玖麗の姿が印象的