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鍵山優真が297.73点で初優勝!2位は16歳・中田璃士、壷井達也が逆転表彰台。現役ラストの織田信成は4位に大健闘【フィギュア全日本選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.12.21

鍵山は自身初の全日本制覇を果たした。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 12月21日、フィギュアスケートの全日本選手権(大阪・東和薬品ラクタブドーム)は男子フリーが行なわれ、ショート首位発進で折り返した鍵山優真がフリーで驚異の200点超えを記録し、合計297.73点を叩き出して悲願の初優勝。全日本3連覇の経験を持つ父・正和さんとの父子制覇を成し遂げるとともに、来年3月の世界選手権(米国・ボストン)代表入りを内定させた。16歳の中田璃士が完璧な演技を見せ、263.99点をマークする大躍進の2位。3位は壷井達也が247.31点で逆転表彰台に立った。11年ぶりに全日本の舞台に帰ってきた37歳の織田信成は4位(234.68点)と大健闘し、現役を終えた。

 20日のショート後、勝負のフリーに向けて「全力を出し切ったと思える演技ができるように100%頑張りたい」と意気込んだ鍵山。その言葉通り、21歳の若武者が初の戴冠を掴む会心の演技を披露した。

 鍵山は冒頭の4回転フリップを完璧に降りると、続く4回転サルコウ、4回転+3回転の連続トウループを着氷した。この日は前日に転倒したトリプルアクセルを成功させた。後半に組み込んだ4回転ジャンプは少しバランスを崩したが、それでも他を圧倒する内容で頂点を掴んだ。

 演技後は死力を尽くしたように後ろに倒れ込んだ鍵山。キスアンドクライで得点を確認すると驚きのリアクションを見せ、父・正和さんと振り付けを指導するカロリーナ・コストナー氏と喜びを分かち合った。

 一方、ショート5位と上々のスタートを切った織田は4回転トウループは転倒したが、すぐに立て直し着実な演技と円熟なスケーティングを見せた。演技後は深々と客席にお辞儀をし、総立ちの観客に笑顔で手を振った。
 
◇第93回 全日本選手権 男子シングル結果(※トップ10まで。カッコ内はフリーの得点)
優勝 鍵山 優真 297.73点(205.68点)
2位 中田 璃士 263.99点(173.68点)
3位 壷井 達也 247.31点(173.37点)
4位 織田 信成 234.68点(150.15点)
5位 友野 一希 233.95点(144.23点)
6位 三宅 星南 233.49点(158.33点)
7位 佐藤 駿 230.80点(148.90点)
8位 三浦 佳生 230.09点(141.22点)
9位 島田 高志郎 224.04点(150.84点)
10位 山本 草太 217.09点(136.99点)

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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