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男子ロコ・ソラーレが劇的メジャー計測で決勝進出。チーム創設者の“マリリン”は大号泣「親心の気持ちが…」【日本選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.02.08

ロコ・ソラーレの代表理事を務める本橋麻里(左上)。劇的な試合結果に目頭を熱くした。(C)JCA/H.IDE

ロコ・ソラーレの代表理事を務める本橋麻里(左上)。劇的な試合結果に目頭を熱くした。(C)JCA/H.IDE

 2月8日、カーリングの日本選手権(神奈川・横浜BUNTAI)は男子の準決勝が行なわれ、ロコ・ソラーレが前回王者のコンサドーレを5対4で撃破し、初の決勝進出を決めた。勝利の瞬間、チーム創設者で2006年トリノ、10年バンクーバー五輪に出場した本橋麻里さんの目からは熱い涙がこぼれ落ちた。
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 試合は一進一退、緊張感が漂う攻防が終盤まで続いた。4対4で迎えた最終10エンド、フォース同士の投げ合いとなり、ナンバー1ストーンの行方は肉眼では判断できず。決着はメジャー計測となり、どちらのストーンがハウス中心部に一番近いのか審判が慎重に測った。その結果、ロコ・ソラーレに軍配が上がると選手たちは号泣。これぞ最終エンドといっても過言ではない劇的な結末に、アリーナは割れんばかりの拍手に包まれた。
 
 最後の最後で掴んだ劇的な逆転勝利。激闘後、取材エリアに現れた本橋さんは涙をぬぐいながら「本当に良かったです」とホッとした表情を見せた。「追いつかなければいけない状況でしたけど、冷静だった。8、9、10の大事なエンドにいい集中で戦ってくれました。大きく成長している姿を見て嬉しくなりました」と話し、現役時代に”マリリン”という愛称で人気を博した笑顔を浮かべた。

 会場の誰もが固唾を飲んで見守った計測の瞬間については、「(肉眼で)見えた時は私たちの石の方が近いんじゃないかなと。まるで時が止まるような...長く、すごく静かに感じました」と振り返った。

 インタビューの終盤では再び涙がこぼれ声を詰まらせながら、「親だったら見れないなって...私も年々心が優しくなりすぎたのか、親心の気持ちも入りながら見ていたので、安堵しました」と答え、日本一を決める大舞台で躍動する選手たちの成長を喜んだ。

 いよいよ頂点まで、あとひとつ。決勝で対峙するのは22、23年覇者のSC軽井沢クラブで、この日もコンサドーレ同様に格上だ。現在はロコ・ソラーレの代表理事を務めながら男子チームのコーチを担う本橋さんは「先につながる決勝にしたい。ロコ・ソラーレのお姉さん方もいるので、チーム・ロコとして勝ち切りたい」と意気込んだ。

 女子の準決勝は男子と同日の午後6時から試合がスタート。試合を直前に控えるロコ・ソラーレにとって、弟分の躍進は何より心強いエールになったに違いない。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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