モータースポーツ

【F1】角田裕毅、「多くのデータが収集できた」と合同テスト初日に満足! 専門メディアは「VCARB02は比較的バランスが取れている」

THE DIGEST編集部

2025.02.27

プログラムを順調にこなした角田。(C)Getty Images

 現地3月14日のF1開幕(オーストラリア・グランプリ)を前に、全10チームが参加しての合同テストが、バーレーン・サヒールの「バーレーン・インターナショナル・サーキット」で同2月26日からスタートした。

 3日間にわたって行なわれるこのテストは、最初にして唯一の新型マシン調整の場となるだけに、初日から各チームは精力的に動き、多くの周回を重ねてデータ収集に励んだ。ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ(以下レーシングブルズ)もそのひとつで、角田裕毅が新型車「VCARB02」のステアリングを握り、78周を走行している。

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 F1での5年目となるシーズンを前に準備に余念がない角田は、最初のテストで午前の部では4番手、1日を通しては10番手となる1分31秒610のベストタイムを計測。初日を終えて、「今日は多くのデータが収集でき、良い1日になりました」と満足感を示し、以下のようにコメントを続けた(フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』より)。

「初日の主な狙いは、車の特性と挙動を理解することでした。車は全体として予想通りに機能しました。これはポジティブなことです。もちろん、いくつか細かい点を確認する必要はありましたが、それがプレシーズンテストの目的でもあります。重大な問題はなく、オフシーズン中にとても良い仕事をしてくれたチームを労いたいと思います。残りの2日間も楽しみにしています」

 ホワイトを基調にした美しいカラーリングが好評を博しているVCARB02は、午後を担当したルーキーのアイザック・ハジャー(76周回でベストタイムは角田から0.021秒遅れの全体11番手)の走行でも目立ったトラブルはなく、チーム全体にとっても順調な滑り出しとなったようだ。

 スポーティングディレクターのアラン・パーメイン氏も「良いスタートだ」と語り、「今日はほぼ予定通りに進み、両ドライバーは400km以上を走行した。もちろん、まだ極めて初期の段階だが、それでも全体的に2人は車に満足している。今日は非常に冷えたコースに加え、強い風も吹くという、テストにはあまり好ましくないコンディションに直面したが、それでも大きなトラブルもなく、予定していたプログラムを完了することができた。残りの2日間に向けても準備は整っている」と、テストでの充実ぶりを強調した。

 今季も中団勢トップの座を狙うイタリア籍チームの新型車について、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「良くも悪くも目立つことがほとんどなく、見た目には最も中団勢らしいかもしれない。もっとも、それは悪いことではなく、VCARB02は比較的バランスが取れているように見える」と評価。「全てのチームが多少なりとも苦しむ低速コーナーでは、フロントに問題を抱えている」と、今後チームが改善すべき課題も指摘している。

 残り2日間のテストでは、2日目(現地27日)が初日同様、角田が午前、ハジャーが午後の走行をそれぞれ担当し、最終日(同28日)は順番を入れ替える予定である。ここでさらに車のポテンシャルを向上させ、良い形でメルボルンのグリッドに並ぶことができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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