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全米4連覇のネイサン・チェン、コビーの”遺産”に感謝「すべてのアスリートは、彼の偉大な生き方から学ぶことができる」

THE DIGEST編集部

2020.01.27

全米4連覇を達成したネイサン・チェンも、コビー・ブライアントの偉大さを称えた。 (C) Getty Images

 現地時間1月26日に全米選手権の男子シングル、フリーが行なわれ、ネイサン・チェンが4連覇を達成した。

 非公式記録ながら、ショートプログラムでは114・13点という世界最高記録を叩き出した20歳の王者は、フリーでも圧巻の4回転ジャンプを披露。現地局『NBC Sports』は「素晴らしいロケットマン」と偉業を称えている。

 そんななか、チェンは試合後のミックスゾーンで、ヘリコプターの墜落事故で急逝したコビー・ブライアントについて記者から訪ねられ、バスケ界のレジェンドの残した偉大なる遺産について語っている。
 
「彼は世界の誰もが知っている、素晴らしいアスリート。彼の本を読んだとき、ものすごいインスピレーションをもらった。彼は現役時代、バスケットの試合のためにすべてを捧げていた。信じられないほど素晴らしい精神を保ち続けて功績を残した。こんな風に生きることは誰にでもできることじゃない。彼の"マンバ・メンタリティ"はすべてのアスリートに通じ、その偉大な生き方から学ぶことができる遺産だ。本当にかけがえのない功績を残した人だと思う」

 コビー・ブライアント氏が、ロサンゼルス・レイカーズで過ごした現役時代、バスケットに対する真摯な姿勢を貫いた生き方は"マンバ・メンタリティ"と呼ばれ、著書も発売されている。また、ブライアント氏は生前、NBAの公式インタビューで自らの生き方をこのように語っていた。

「"マンバ・メンタリティ"は考え方というより、生き方そのものだと思っている。1日も欠かさず、成長のために努力する。結果にこだわらず、とにかく前に進み戦い続けること。虚勢を張ったり、やせ我慢をしたりすることとは違う。周囲の目を気にせず、その瞬間ごとにすべてを注ぐ。どんな物事に取り組んでいても、上達のために努力するという最もシンプルな姿勢のことなんだよ」

 米フィギュア界で新しい伝説を作ろうとしている20歳のチェン。バスケット界のレジェンドが貫いた生き方に、アスリートとして多大なる影響を受けたことは間違いなさそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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