ジャパンラグビーリーグワンが面白い。
昨年12月下旬開幕の今季は、ワールドカップイヤーだった前年度と比べ集客数は減少傾向も、競争の質は高まる。
【動画】静岡BRが前回覇者のBL東京を撃破!
加盟チーム数が12と例年通りのなか、第15節終了時点で10点差以内のゲームの数は39にのぼる。前年度の同時期より4試合も増えた。
半分以上が勝率5割に満たない動乱期にあって、象徴的な存在が静岡ブルーレヴズだ。
元日本代表の五郎丸歩さんが現役時代にいたヤマハ発動機ジュビロが事業化し、リーグワン発足に合わせて2021年にできたクラブである。
12日、東京・秩父宮ラグビー場での第15節。ディフェンディングチャンピオンで戦前首位の東芝ブレイブルーパス東京を56―26で下した。これでこのカードは2連勝である。
さかのぼって3月15日の第11節では、準優勝だった埼玉パナソニックワイルドナイツに22―17で勝った。
先のシーズンのファイナリストの両方に勝っているのは、ブルーレヴズだけだ。今度の大活劇により、枠が4から6に増えたプレーオフ行きを4番手で決めた。
前年度より2節多いレギュラーシーズンにあって、もともと8位だった順位を目下4位として春の最終局面を見据える。ジュビロ時代から主力のフッカー、日野剛志は語る。
「やっぱり、チャレンジャーの時のほうが強いですよね。明らかにチャンピオンチームと見られる相手に対して『自分たちの持っているものを思い切りぶつけるだけ!』という時は、力が出やすいのかなと」
かねてスクラムが強みだった。8人が小さな塊を作る独自の型で押し、ボール保持率を引き上げる。2011年より組み方のモデルを落とし込んできたコーチの長谷川慎は、16年秋から約8年間に渡り日本代表も指導していた。
焦点を絞って下剋上を目論む東海の雄は、23年のワールドカップフランス大会終了後に組閣で転換を迎えた。新指揮官に藤井雄一郎を招いた。
長らく日本代表のチームディレクターを藤井は、ともにナショナルチームを支えた長谷川らと指導陣を形成。19年まで約14年間、宗像サニックスブルースを率いていた頃と同じように、スリリングなアタックを唱える。
春のブレイブルーパス戦では、いまの持ち味を存分に発揮できた。
奪った8トライのうち4つは中盤のエリアかそれより後ろが起点。総じて複層的な攻撃ライン、おとり役と捕球役の連携、長短のパスのアンサンブルが突進役の力を最大化した。
センターのヴィリアミ・タヒトゥアは突進役を全うしながら、キックパスで外のスペースを仕留めた。マロ・ツイタマ、ヴァレンス・テファレの両ウイングも時に端側、時に中央でゲインした。
ヴェティ・トゥポウ、マルジーン・イラウアといったフォワード第3列もクラッシャーとして機能。そのトゥポウと同期で新人の北村瞬太郎は、スクラムハーフとしてのさばき、サポートからのフィニッシュで芝を彩った。
昨年12月下旬開幕の今季は、ワールドカップイヤーだった前年度と比べ集客数は減少傾向も、競争の質は高まる。
【動画】静岡BRが前回覇者のBL東京を撃破!
加盟チーム数が12と例年通りのなか、第15節終了時点で10点差以内のゲームの数は39にのぼる。前年度の同時期より4試合も増えた。
半分以上が勝率5割に満たない動乱期にあって、象徴的な存在が静岡ブルーレヴズだ。
元日本代表の五郎丸歩さんが現役時代にいたヤマハ発動機ジュビロが事業化し、リーグワン発足に合わせて2021年にできたクラブである。
12日、東京・秩父宮ラグビー場での第15節。ディフェンディングチャンピオンで戦前首位の東芝ブレイブルーパス東京を56―26で下した。これでこのカードは2連勝である。
さかのぼって3月15日の第11節では、準優勝だった埼玉パナソニックワイルドナイツに22―17で勝った。
先のシーズンのファイナリストの両方に勝っているのは、ブルーレヴズだけだ。今度の大活劇により、枠が4から6に増えたプレーオフ行きを4番手で決めた。
前年度より2節多いレギュラーシーズンにあって、もともと8位だった順位を目下4位として春の最終局面を見据える。ジュビロ時代から主力のフッカー、日野剛志は語る。
「やっぱり、チャレンジャーの時のほうが強いですよね。明らかにチャンピオンチームと見られる相手に対して『自分たちの持っているものを思い切りぶつけるだけ!』という時は、力が出やすいのかなと」
かねてスクラムが強みだった。8人が小さな塊を作る独自の型で押し、ボール保持率を引き上げる。2011年より組み方のモデルを落とし込んできたコーチの長谷川慎は、16年秋から約8年間に渡り日本代表も指導していた。
焦点を絞って下剋上を目論む東海の雄は、23年のワールドカップフランス大会終了後に組閣で転換を迎えた。新指揮官に藤井雄一郎を招いた。
長らく日本代表のチームディレクターを藤井は、ともにナショナルチームを支えた長谷川らと指導陣を形成。19年まで約14年間、宗像サニックスブルースを率いていた頃と同じように、スリリングなアタックを唱える。
春のブレイブルーパス戦では、いまの持ち味を存分に発揮できた。
奪った8トライのうち4つは中盤のエリアかそれより後ろが起点。総じて複層的な攻撃ライン、おとり役と捕球役の連携、長短のパスのアンサンブルが突進役の力を最大化した。
センターのヴィリアミ・タヒトゥアは突進役を全うしながら、キックパスで外のスペースを仕留めた。マロ・ツイタマ、ヴァレンス・テファレの両ウイングも時に端側、時に中央でゲインした。
ヴェティ・トゥポウ、マルジーン・イラウアといったフォワード第3列もクラッシャーとして機能。そのトゥポウと同期で新人の北村瞬太郎は、スクラムハーフとしてのさばき、サポートからのフィニッシュで芝を彩った。