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競馬

“一強”ムードの皐月賞は断然主役クロワデュノールを素直に信頼。対抗視する穴馬候補はドゥラメンテ産駒

三好達彦

2025.04.19

昨年のホープフルSを制したクロワデュノール。牡馬クラシック一冠目を狙う。写真:産経新聞社

昨年のホープフルSを制したクロワデュノール。牡馬クラシック一冠目を狙う。写真:産経新聞社

 4月20日、クラシック三冠競走の第一弾・皐月賞(GⅠ、中山・芝2000m)が行なわれる。
【動画】皐月賞に臨む若駒18頭の参考レース

 先週の桜花賞(GⅠ)は、出走馬の能力推理はもとより、天候と馬場状態の読みに神経を使わされたが、20日の降雨確率は10%と馬場状態が『良』で開催されるのが確定的。クラシックともなると、これだけでも有難く感じてしまうものだ。

 さて、肝心の出走馬についてだが、混戦模様の予想が大方だった桜花賞とは逆に、今週の皐月賞は「一強」ムードが競馬シーンを覆っている。その主役は、もはや言うまでもない絶対的存在であるキタサンブラック産駒のクロワデュノール(牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)である。

 彼の戦績はここまで3戦3勝。デビューの新馬戦(東京・芝1800m)を2番手からの抜け出しで圧勝すると、2戦目には重賞の東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ、東京・芝1800m)にエントリー。するとここも道中は3番手を進み、直線で抜け出して快勝し、あっさりと重賞の壁を突き崩した。そして、2歳シーズンの総仕上げとして臨んだホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)では単勝オッズ1.8倍の1番人気に推され、道中7番手から位置を押し上げて直線へ向くと、力強い末脚を繰り出して先団を差し切り勝ち。2着のジョバンニ(牡2歳/栗東・杉山晴紀厩舎)に2馬身差を付けての圧勝だった。
 
 今回、上位人気が予想される馬たちを軒並み撃破している実績は文句なし。そして、すんなり好位に付けるセンスの良さ、道中の折り合い、抜け出す際の弾けるような末脚の鋭さ、どれをとっても一級品であり、レース内容にもケチの付けようがない。

 ただひとつ気掛かりなのは馬体の成長で、ホープフルステークスの馬体重496㎏に対して、今回の「調教後の馬体重」は494㎏と、すでに2㎏下回っている。一冠目に臨むにあたってしっかり仕上げての馬体減で、関東への長距離輸送にしてもこれまで3度も経験しているだけに杞憂だと言われれば、首肯せざるを得ないのも確かだ。それでも重箱の隅をつつくなら、この点になろうかと思う。

 結論としては、クロワデュノールが断然の主役であることを”諾”としたい。イクイノックスのあとを担う、新しいスターの誕生に願いをかける。着々とトップトレーナーへのステップを上り続ける斉藤崇史調教師。そして、ジョッキー生命が脅かされるほどの怪我から復活した北村友一騎手。クロノジェネシスを通じて培った二人を信頼する。
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