バレーボール

PO決勝進出リーチのペルージャがフルセットで惜敗。無得点で精彩欠いた石川祐希にクラブ会長が“名指し”で叱咤激励「停滞から抜け出す必要ある」

佳子S.バディアーリ

2025.04.20

POでは出場機会が限られている石川。少ないチャンスをモノにできるか。写真:Maurizio Lollini

 現地4月16日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガ2024-25シーズン・プレーオフ準決勝の第3戦が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属する2位シル スーザ ヴィム・ペルージャがホームで、3位ルーベ・チヴィタノーヴァと対戦した。セットカウント2-3(23-25、25-20、28-30、25-22、14-16)で敗れ、決勝進出へあと1勝を挙げるべく第4戦へ臨むことになった。
【動画】セリエA強豪ペルージャで活躍する石川祐希のハイライト

 2連勝で決勝進出に王手をかけたペルージャは、今季までウクライナ代表を務めたオレフ・プロトニツキとポーランド代表カミル・セメニウクのアウトサイドヒッター(OH)ら、プレーオフ開幕からの先発メンバーを継続起用。石川はベンチスタートとなった。

 崖っぷちであとがないチヴィタノーヴァは、1、2戦目と先発ミドルブロッカー(MB)を変更。今年38歳を迎える大ベテランのセルビア代表マルコ・ポドラシュチャニンをリーグ10季目のジョバンニ・ガルジューロ(イタリア)に代える布陣を組んだ。
 
 ペルージャは、オポジット(OP)元チュニジア代表ワシム・ベンタラのエースで第1セットをスタート。誤打と被ブロックによる4失点でのビハインドを、司令塔のイタリア代表シモーネ・ジャンネッリが決めた3本目のブロックとセメニウクのエースで中盤に取り返す。

 しかし、17-14からレセプションに苦しみ、相手にエース3本を含む5連続ブレークを許して一転、劣勢となる。ペルージャは流れを変えるべく、アタックでミスが出たセメニウクに代えて石川を投入する。だが、最初の打球を3枚ブロックに阻まれてしまい21-22で再びベンチへ戻る。相手のセットポイントを2回にわたりしのいで23-24としたペルージャだったが、逃げ切ったチヴィタノーバに先取された。

 第2セット、ペルージャは序盤のラリーを立て続けに制した後にベンタラがエース2本。コンビミスが続いた相手に対して、セメニウクのフェイクセットをプロトニツキが決めるなどして順調に得点を重ねる。さらにエース2本を加えて最大8点まで積み上げた大量リードを味方につけ、試合を振り出しに戻した。
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石川は第4セット開始から出場も、すぐにベンチへ…