F１第３戦の日本グランプリを前に電撃的にレッドブル昇格を果たした角田裕毅。ここまで３つのレースウィークエンドを過ごし、入賞は４戦バーレーンGP（９位）で２ポイントの獲得に止まったものの、多くのセッションでは見る者に好印象を与えた。
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　とはいえ、扱いが極めて難しいとされる「RB21」に苦労したと彼は認め、５戦サウジアラビアGPを終えた後、彼は次戦のマイアミGPまでの間にシミュレーターでのトレーニング、さらにはシルバーストーンでプライベートテストを実施するなど、車への適応を高めるために、チームとともに懸命な準備を進めている。
  　そんな日本人ドライバーについて、元F１ドライバーで、現在はコメンテーターを務めるカルン・チャンドックが、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』のポッドキャスト『The F1 Show』で言及。リアム・ローソンに代わっての昇格を「レッドブルは正しい判断をした」と評価し、前任者よりもRB21にマッチしており、「前進している」と認めながらも、まだ大きな課題を残していると指摘した（オランダのF１専門サイト『F1MAXIMAAL.NL』より）。

　インド人２人目のF１ドライバーとしてHRTやロータスで参戦した41歳は、「ユウキが苦戦しているのは、『最後の一歩』を見つけるところだ。フリー走行や予選Q１では、彼はマックス・フェルスタッペンからもそれほどタイムで離れていない。しかしQ２になると、マックスはさらにギアを上げ、もう少しタイムを削ってくる。そこにユウキは付いていけていない」と、チャンピオンシップ４連覇中のチームメイトとの「差」を挙げている。

「これは、ここまでの全ての週末で見られたことだ。Q２やQ３で、角田は常にチームメイトより遅かった。彼はフェルスタッペンができている『最後の一押し』を見つけられていない」と強調するチャンドックだが、それは致し方のないことでもあるし、「レッドブルの車は、極めてシビアな設定が施されている。ベストな動きをする範囲が非常に狭い」と、ローソンを絶望させた車の特性を説明した。

　その“範囲”を外れたら、まともなラップタイムを出すことすら極めて難しくなるRB21を、角田もまだ手懐けきれていないとチャンドックは指摘し、「マックスはギリギリのところで車をコントロールしてタイムを出せる一方で、ユウキは良いところまで行けるものの、ある時点から滑り落ちてしまう。彼はそのギリギリのポイントを維持する方法を見つけなければならない」と主張している。