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競馬

過去10年で優勝馬は2頭も今年は侮れないニュージーランドT組。イミグラントソングがアドマイヤズームよりも主軸たる理由【NHKマイルC】

三好達彦

2025.05.10

ニュージーランドTを勝ったイミグラントソング。写真:産経新聞社

ニュージーランドTを勝ったイミグラントソング。写真:産経新聞社

 5月11日、3歳マイル王決定戦となるNHKマイルカップ(GⅠ、東京・芝1600m)が行なわれる。天気予報は金曜日の夜から土曜日の昼まで降水確率が高く、レース当日は「晴のち曇」で気温は25度超まで上がりそうなので、馬場への影響はないものと推察される。
【動画】NHKマイルCに出走する18頭の参考レース

 さて一般的な傾向として、NHKマイルカップは前走より距離を短縮した馬が良い成績を残す傾向が強いレースで知られているが、今年の出走予定メンバーでそれに該当するのは皐月賞(GⅠ、中山・芝2000m)で6着に入ったマジックサンズ(牡3歳/栗東・須貝尚介厩舎)と、共同通信杯(GⅢ、東京・芝1800m)で5着に入ったサトノカルナバル(牡3歳/美浦・堀宣行厩舎)だ。

 まずマジックサンズだが、昨年の札幌2歳ステークス(GⅢ、札幌・芝1800m)を制したあとのホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)で勝ち馬から2秒1差(16着)、皐月賞が0秒6差と負け過ぎの印象が否めない。札幌の「重」で重賞勝ちしているぐらいタフな馬場を得意にしているタイプなので、予想より馬場が渋った際にはクローズアップしたいが、いかに鞍上に武豊騎手を迎えたとはいえ、押さえまでがせいぜいだろう。

 サトノカルナバルは、函館2歳ステークス(GⅢ、函館・芝1200m)を制したのち、11月には米国へ遠征してブリーダーズカップ・ジュベナイルターフ(G1、デルマー・芝1600m)に出走し、9着となる。帰国後は前述通りに共同通信杯で0秒7差の5着に入着。ひと叩きされて、状態が上向くのは必至だ。新馬戦の1400mから1200m、マイル、1800mと様々な距離を経験し、米国遠征まで果たした経験は厳しいレースになるほど生きてくるはず。堀宣行調教師の厩舎力も加味して、ここは4番手に取り上げたい。
 
 では、主軸となる馬はどこに焦点を絞れば浮かび上がってくるのか。それはニュージーランドトロフィー(GⅡ、中山・芝1600m)ではないかと考える。

 実はニュージーランドトロフィーというレースは、NHKマイルカップのトライアルでありながら、本戦の結果とはなかなか直結しにくいレースと言われてきた。事実、過去10年でも、優勝馬は2頭のみ。馬券圏内に1頭も入らない年が5年もあるのだ。

 それには、牡馬の短距離・マイル路線を走ってきた馬が、牡牝のクラシック戦線で戦ってきた馬よりも概してレベルが低かったことや、従来は中3週というレース間隔の短さにあったのではないかと思われる。

 しかし、今年からJRAはトライアルレースと本戦の間を従来より1~2週間延ばして施行するようになり、NHKマイルカップは昨年より一週遅れでの開催となる。そのぶん、出走馬の調整が容易になる可能性もある。
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