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【スーパーボウル2020】チーフスが49ersを大逆転で下して50年ぶりの優勝!

THE DIGEST編集部

2020.02.03

マホームズがさすがのスターぶりを発揮した。(C)Getty Images

マホームズがさすがのスターぶりを発揮した。(C)Getty Images

 現地2日(日)、フロリダ州マイアミにあるハードロック・スタジアムにて第54回スーパーボウルが開催され、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)覇者のカンザスシティ・チーフスと、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)王者のサンフランシスコ・49ersが対戦。チーフスが31対20で、1969年以来チーム2度目の優勝を果たした。

 試合は、マイアミらしい“イケイケ”な、そして“スリリング”な展開となった。

 先制したのは49ers。NFL全体2位のランを武器にフィールドゴールで3点を奪う。しかし、チーフにはこの男がいた--パトリック・マホームズ。2018年に実質1年目でMVPを獲得した、投げて走れる24歳の天才QBだ(ちなみに父は97~98年に横浜ベイスターズで投手としてプレーしている)。

 マホームズは見事なパスを通しつつ、相手のラッシュをかわして自らのランで相手陣営を切り刻んでいく。残り5ヤード、4th & 1のギャンブルにも成功すると、最後はまたも自ら走ってタッチダウン。キックも決めて7対3と逆転に成功した。オフェンスの勢いは守備にも波及。続く49ersの攻撃をサック&インターセプトで防いで攻撃権を奪取すると、これをフィールドゴールにつなげて点差を10対3に。

 しかし49ersも黙ってはいない。パスディフェンスNFL2位の守備力は先のドライブでも随所に発揮し、こちらは得意の守備からリズムを作ると、QBジミー・ガロポロのパスが次々とヒット。リーグ屈指のTEジョージ・キトルをデコイ(囮り)に使いつつ、最後はFBのカイル・ユーズチェックがタッチダウンを決め、第2Q残り4分を残して同点。勝負は後半戦に持ち込まれた。
 
 ハーフタイム・ショーが明けてからは、完全に49ersのターンに。ガロポロはインターセプト後、10連続パス成功とエンジン全開。最初のドライブでフィールドゴール、さらに守備でもDEにしてディフェンス年間最優秀新人賞に選ばれたニック・ボサが、チーフスのOLをずたずたに引き裂いてマホームズにアタック。そしてプレッシャーをかけられたマホームズは、イージーなミスでインターセプトを献上してしまう。相手のミスを49ersはタッチダウンにつなげ、20対10と大きくリードした。

 苦しい状況のチーフス。第3Q残り6分、続くドライブも思うように進めず、自陣35ヤードからの3rd&15に追い込まれた。「ここまでか……」と誰もが思った時、やはりスーパースター・マホームズは違った。

 パスラッシュの中で放り投げたボールは……敵陣20ヤードにいたエースWR、タイリーク・ヒルに見事ヒット。モメンタムは変わり、相手のパスインターフェアランスもあって一気に残り1ヤードまで迫る。そして、TEのトラビス・ケルシーがタッチダウンを決めてその差は3点。

 続く49ersの攻撃も、ここまでやられていたディフェンス陣が奮起してシャットアウト。そして、マホームズのパスは再び息を吹き返し、ダム・ウィリアムズへ2回パスを決め、何と4Q残り2分44秒でついに逆転に成功する。

 そして、最後の49ersの攻撃を防ぎ、最後に1本のタッチダウンを決めたチーフスが31対20で劇的な大逆転勝利。1969年以来の優勝は、4Qで10点差を逆転した史上3度目というドラマチックな“オマケ”もついた試合となった。

 マイアミは日本から行くには最も遠いスタジアムの一つだが、全米を興奮の渦に巻き込んだその熱は、確かに日本にも届いていた。

構成●THE DIGEST編集部
 

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