陸上

北口榛花が今季自己ベスト64メートル超えで大会連覇。『理想の投てき』に一歩前進「像が見え始めた」【陸上セイコーGGP】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.05.18

北口は今季自己ベストの投てきで大会連覇を飾った。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 5月18日、東京・国立競技場で陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が行なわれ、女子やり投げ決勝は2024年パリ五輪金メダルの北口榛花が64メートル16で大会連覇を飾った。今季自己ベストをマークし、9月に同舞台で開催される世界陸上連覇に向けて弾みをつけた。

 1投目でいきなり60メートルを超える投てきをみせた北口は、5投目でこの日の最高記録を更新。パワフルな投てきに国立競技場は「おおおお~」とどよめきが起きた。最終6投目は観客から手拍子の後押しが起きたが、惜しくも記録を伸ばせず。それでも、3投で60メートル以上を投げる見事な結果だった。

 試合後、北口は「完璧ではないけど、(60メートル以上を)投げられたことはホッとしました」と笑みを浮かべ、胸をなでおろした。1投目から前戦を上回るシーズンベストを叩き出すと、6投目も61メートルを越えた。「(やりが)ちゃんとした向きで、像が見え始めたので良かったです。少しずつ(投てきの理想に)近づいてきている」と手応えを口にする。
 
 ただ優勝したとはいえ、2投目から4投目はやりが左右に傾くなど、「まだ安定感が欠いている」と振り返り、この日の最高記録だった5投目も決してベストの投てきではないと強調する。「自分の力を発揮する場所をコントロールすることが必要」と分析し、五輪女王としてさらなる成長を誓う。

 連覇の美酒も束の間、今月25日のダイヤモンド・リーグ第4戦(モロッコ)に出場するため、今日夜の便で練習拠点とするチェコへ即帰国する。「すぐに出国です。フフフフ...行ってきます!」と、強行スケジュールにもハルカ・スマイルで周囲を和ませてから会場を去った。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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