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角田昇格で誕生した新コンビ、チーム内対決はすでに決着?新人ハジャーが存在感示す一方、出戻りローソンは“ポイント難民”で明暗くっきり

THE DIGEST編集部

2025.05.23

デビューシーズンながら大活躍しているハジャー(左)と苦戦が続くローソン(右)。(C) Getty Images

 シーズン序盤で異例のドライバー交代が行なわれ、大きな話題となったレーシングブルズ。第3戦日本GPからはレッドブルに昇格した角田裕毅に代わり、リアム・ローソンが復帰。ルーキーのアイザック・ハジャーと新たなコンビが形成され、第7戦エミリアロマーニャGPまでレースを消化している。

 激動のシーズンスタートとなったレーシングブルズだが、現在、それぞれのドライバーで明暗が分かれる状況が続く。

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 チームは7戦までで計10ポイントを獲得、コンストラクターズランキングでは8位につけるなどまずまずの成績を残しているなかで、際立つのはハジャーのパフォーマンスだ。すでに3度、トップ10入りを果たしており、エミリアロマーニャ GPでも9位に入っている。

 一方、ローソンは今季、レッドブル、レーシングブルズの2チームで走るも未だノーポイント。7戦を終え、いずれのレースも、予選、決勝で満足な結果を残せないままだ。

 両ドライバーの最新のレース内容をF1公式サイトが振り返っているが、やはりハジャーの走りには賛辞を送った。

 チームのホームレースとなったエミリア・ロマーニャGPにおいて、フリー走行でスピンを喫したハジャーに対し、同サイトは「週末のスタートは順調ではなかった」としながらも、「決勝では見事なパフォーマンスを見せた。計画通りとはいかなかったにせよ、それ(フリー走行でのミス)をカバーする走りだった」と評価する。

 さらに、ハジャーが予選ではQ3進出、決勝で一時6位までポジションを上げたことに言及するとともに、「優勝したマックス・フェルスタッペンと同様に、バーチャル・セーフティカー(VSC)中に一度目のピットインを行い、その後のセーフティカー導入でもう一度ピットインしたため、最大限にチャンスを生かす形となった」と見解を示している。

 また同サイトは、存在感を示した若武者とは対照的に、予選16位、決勝14位に終わったローソンには、「厳しいレースを強いられた」と指摘。VSC直前でのピットインとなった点などにも触れ、「運も味方しなかった」と評している。

 そのうえで、「ローソンは今年全てのレースに出走しながらポイントを獲得できていない3人のドライバーの1人」と綴るなど、開幕からの低迷を強調している。

 デビュー以降、好調を維持するハジャーと、今なお歯車が噛み合わないローソン。シーズン日程の3分の1が消化される次戦モナコGPでも、両者のコントラストはより明確なものになってしまうのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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