現地５月23日、卓球の世界選手権（カタール・ドーハ）は女子シングルス準々決勝が行なわれ、伊藤美誠（世界ランク９位）が同４位の王芸迪（中国）をゲームカウント４-１（6-11、11-8、11-6、11-8、11-9）で破り、準決勝に進出。３位決定戦がないため、シングルス初のメダルを確定した。
【動画】伊藤美誠が中国撃破!! シングルス初のメダルを確定させた瞬間→歓喜の涙も

　第１ゲームは王芸迪が主導権を握り、1-5とビハインド。相手の素早いラリーに粘り強く攻めて対応していたが、王芸迪の強いバックに屈し先取される。

　第２ゲームも王芸迪の強いバックが強襲するが、伊藤はテーブルのコースを突きながらポイントを重ね7-4とリード。王芸迪もサーブで追い付くが、伊藤が緩急をつけた攻撃でゲームを取り返した。

　第３ゲームは伊藤の攻撃が冴える。王芸迪の攻撃にリズムを掴み始めるとバック、フォアで打ち分け４連続ポイント。7-1と大きくリードする。焦る王芸迪はロングサーブ、突っつき攻撃でじりじり点差を詰めていくが、伊藤は随所に強いフォアを炸裂させ先にゲームポイントを握る。最後は王芸迪の返したボールがネットに引っ掛かり、伊藤がリードする。
  　伊藤の勢いは第４ゲームも止まらない。王芸迪の攻撃を完全に読み切り、序盤から７連続ポイントを挙げ、大きくリードする。タイムアウト後、相手の３連続ポイントで追い上げられるが粘りの攻撃で最後は相手のボールがネットに当たり、伊藤がゲームを奪取。王手をかけた。

　もう負けられない王芸迪は第５ゲームに反撃。突っつき攻撃で一歩リードするが、伊藤も粘り互いが１点ずつを取り合う一進一退の展開になる。そして伊藤のフォアが決まり、10-9とマッチポイントを握ると、再び強烈なフォアを決め切り勝ち切った。

　両手で渾身のガッツポーズをみせた伊藤は自身初の世界卓球シングルスのメダルを確定。かつ今大会日本勢のシングルス４強入りを決め、伊藤の目からは歓喜の涙が溢れた。

構成●THE DIGEST編集部

【記事】吉村真晴、大藤沙月ペアが世界ランク１位を撃破！ まさかの“メダルなし”に中国メディア衝撃「予想外の敗退」【世界卓球】

【記事】「日本卓球界を背負う存在で…」張本美和の“涙なき敗戦”に中国メディアが称賛！「冷静に現実を見つめていた」【世界卓球】

【記事】「大番狂わせだ！」世界ランク１位の中国ペアを破った吉村真晴／大藤沙月ペアにITTFも驚き「ヨシムラが重要なラリーを制した」【世界卓球】