卓球

初出場・大藤沙月はメダルならず。完全アウェーの雰囲気で世界女王・孫穎莎に1ゲーム先取する健闘も無念のベスト8敗退【世界卓球】

THE DIGEST編集部

2025.05.23

大藤は準々決勝で敗れ、メダルまであと一歩だった。(C)Getty Images

 現地5月23日、卓球の世界選手権(カタール・ドーハ)は女子シングルス準々決勝が行なわれ、初出場の大藤沙月(世界8位)が世界女王の孫穎莎(同1位/中国)にゲームカウント1-4(11-9、8-11、4-11、11-13、5-11)で敗れ、ベスト8で姿を消した。
【画像】初出場の大藤沙月、最強女王に敗退も確かな爪痕を残す

 第1ゲーム、大藤は格上の最強女王に一歩も引かず、果敢に点の取り合いを演じる。大藤の強いスマッシュに孫穎莎が反応できない場面もあり、21歳の新鋭が先取する。

 波乱の幕開けに会場が騒然とするなか、大藤は第2ゲームもひるまず女王に挑む。しかし、孫穎莎が厳しいコースを次々と突き、大藤は次第に主導権を握られる。攻撃に慣れてきた孫穎莎が強打、鋭い回転をかけたバックでリードを奪い返し、最後は押し切り。大藤はゲームをタイに戻される。

 第3ゲームは孫穎莎のバック、フォアが次々と決まり5連続ポイント。大藤は手も足も出ず、あっさりこのゲームを落とす。

 会場は圧倒的な孫穎莎コールで完全アウェーの雰囲気。なんとか巻き返したい大藤は第4ゲーム、相手の強いバックに正面から堂々バックで返していく気持ちの強さで7-4とリード。終盤に孫穎莎が底力をみせ4連続ポイントで9-10とリードされるも、大藤は1本返してデュースに持ち込む。互いに1点ずつを取り合い、大藤が渾身フォアを放つが無情にも外れて孫穎莎がこのゲームを勝ち取る。
 
 崖っぷちに立たされた大藤は必死にフォア、バックで立ち向かうも、孫穎莎の波状攻撃を止められず。ボールがネットに阻まれたり、スマッシュがテーブルにかすらない不運もあり、点差がじわじわと広がる。最後は孫穎莎の強打が決まり、大藤はガクっと肩を落とした。

 第2ゲーム以降は実力差で押し切られたが、初出場の大舞台で21歳は確かな爪痕を残した。

構成●THE DIGEST編集部

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