専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
モータースポーツ

【F1】「Q1からあまり冴えなかった」 角田裕毅、苛立ちの予選12番手で専門メディアは厳しい評価…決勝に向けては「2ストップの義務化が展開を変える可能性も」

THE DIGEST編集部

2025.05.25

Q3に進めなかった角田は12番手からスタートとなった。(C)Getty Images

Q3に進めなかった角田は12番手からスタートとなった。(C)Getty Images

 F1第8戦のモナコ・グランプリは5月24日に予選が行なわれ、レッドブルの角田裕毅はQ3進出を逃し、決勝は12番グリッドからスタートすることとなった。
【動画】角田裕毅が10番手タイムでQ2進出を決める!

 初日に「車のポテンシャルの高さを示すことができた」と手応えを掴んでいた角田は、フリー走行3回目(FP3)で1分11秒952という全体9番手となるベストタイムを計測。迎えた予選では、Q1は10番手(1分11秒800)で突破したものの、Q2は最初のアタックは他車による赤旗で中止を余儀なくされ、2度目のアタックで出した1分11秒415を最後まで更新できず、タイムトップ10入りを逃してしまった。

 Q2敗退直後に無線で「不公平だ」と不満を口にした彼は、「今日はフラストレーションの溜まる1日でした。FP3とQ1ではペースがあり、マックス(・フェルスタッペン)にも近づけました。良い感触で、Q3に進出できるペースもあったのに、Q2でまともなラップを刻めず、実力を示せませんでした。モナコではいつもクリーンなラップを刻むのは難しいものですが、今回は赤旗も出ました」と予選を振り返り、以下のように続けている(F1公式サイト『F1.com』より)。

「今週はここまで、かなりスムーズに進んでいたし、車も良い感じでしたので、ガッカリしています。明日は2ストップが義務化されたレースになるので、興味深い展開が見られると思います。レースの進行は単純ではないと思います。レースで何が起こるかを予測するのは難しいですが、最善を尽くします。チャンスがあれば攻めるし、ポイントを獲得するために全力を尽くします」

 一方、メディアのインタビューでは、「最後のアタックだけの問題ではありません。Q2の最初の部分が問題でした。何が起きたかは自分で分かっているし、ここで言う必要はありません」と苛立ちを露にする場面も(ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』より)。そして、「正直この位置だと、ほとんど『座っているカモ』のようなものです。後ろの車は、ただの『乗客』になってしまいます。オーバーテイクは狙いますが、ここでは常にリスクがつきものです。それでもチャンスがあれば、迷わず行きます」と意気込みを示している。
 
 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、フェルスタッペンも5番手止まり(決勝は繰り上げで4番手スタート)だったことで、「最終的には厳しい予選になった。Q1ではチャンスがあるようにも感じていたが、Q2に入って路面がグリップし始めた頃から、ペースに問題が出てきた。特にセクター2で苦しみ、そこで最もタイムを失ってしまった」と、両ドライバーの苦戦の原因を指摘した。

『F1.com』は角田の予選を、「リアのグリップ不足に苦しみ、12番グリッドという悔しい結果を受け入れることとなった」と伝えたが、各国専門メディアの報道では、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』が「レッドブルの日本人ドライバーは、赤旗やモナコ特有のトラフィックの中でリズムを掴めず。正直なところ、Q1の段階から彼のタイムはあまり冴えなかったと言える」と綴り、決勝については以下のように期待も寄せている。

「6列目からの挽回は簡単ではないだろう。特に、『RB21』がモナコの市街地サーキットに上手く適応していないことを考えると、なおさらだ。ただし、義務化された2回のピットストップがレース展開を変える可能性はある」

 英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「フェルスタッペンは今回もレッドブルをひとりで守る形となった。角田はフリー走行で有望な場面を見せていたものの、予選ではQ2敗退で12番手。彼は土曜日にチームメイトが見せたステップアップには追いつけず、FP3では0.7秒遅れ、Q2敗退時も0.5秒遅れだった。角田は、クリーンなラップをまとめられなかったことが原因だと語り、『不公平』な状況だったと悔しさをにじませた」と報じた。

 同じ英国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』は、「モナコGP予選の勝者と敗者」と題した記事で、角田を「敗者」のひとりに選定。寸評では「レッドブルは基本的にフェルスタッペンを中心に構築されており、もうひとりのドライバーは、すでに確立されたチーム体制に適応していくことが求められる」と、角田が厳しい環境で奮闘していることを強調するが、今予選の結果については「少なくとも12番手スタートよりは良いポジションをユウキも望んでいたはずだ」と厳しく評している。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】世界を舞台に活躍する日本人F1ドライバー、角田裕毅の車から離れたオフの表情を厳選して紹介!

【動画】ピットスタートからついに入賞圏内へ!角田裕毅がヒュルケンベルグをオーバーテイクするシーン

【動画】縁石が本当に難しいイモラ… 角田裕毅が予選Q1でコースアウト→マシン大破
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号