まさかの結末だ。
世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権は7月4日、東京・国立競技場で開幕した。初日は男子100メートル予選が実施され、パリ五輪代表で優勝候補の栁田大輝(東洋大)がフライングにより失格となる波乱があった。
スタジアムが騒然とした。スタートの号砲が鳴る前、栁田のスタート姿勢が崩れ、前のめりになって倒れてしまった。痛恨のフライングとなり、栁田は無念の表情でトラックを後にした。
あまりに残酷な結末に同選手はショックを隠し切れず、一度はミックスゾーンをスルーする。だがしばらくすると、落ち着きを取り戻して取材ゾーンに現れたが、目からは涙がこぼれた。
「何もないです。スタートすらできなかった。ピストルが鳴って頭の中が真っ白になった記憶がかすかにある。どこか冷静さを欠いてしまった」
「これで勝てなかったら、もう自分は100メートルをやらないほうがいいんじゃないかという練習をしてきた。いい意味でテンションが上がっていて、良い感じでスタートに立てたけど、それが裏目に出ちゃったのかな」
2大会連続での代表入りを狙った今大会。自国開催での世界陸上代表入りは流動的になった。「立ち直れってすぐに言われても無理だと思う。引きずるかなとは思いますけど、いつかはちゃんと元気で走れるようにしたい」と、なんとか声を絞り出して前を向いた。
5月に同じ国立で行なわれたセイコーゴールデングランプリでは強力な海外勢も参加するなか今季ベストとなる10秒06をマーク。元世界王者のコールマン(米国)らに競り勝つなど、好調さを印象づけていたが...代表選考会でまさかの結果となった。
国立競技場での日本選手権は実に20年ぶり。21歳の日本選手権があっけなく幕を閉じた。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
【記事】初の国立で快走した山本有真が取材ゾーンに20分遅れた“ワケ”「お金を払って見にきてるし…」「もっと陸上を人気に」【セイコーGGP】
【記事】北口榛花が漏らした“計測トラブルの裏側”。不運なバハマ選手にかけた五輪女王の気遣い「嫌いにならないでね、また日本に来て」【陸上セイコーGGP】
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スタジアムが騒然とした。スタートの号砲が鳴る前、栁田のスタート姿勢が崩れ、前のめりになって倒れてしまった。痛恨のフライングとなり、栁田は無念の表情でトラックを後にした。
あまりに残酷な結末に同選手はショックを隠し切れず、一度はミックスゾーンをスルーする。だがしばらくすると、落ち着きを取り戻して取材ゾーンに現れたが、目からは涙がこぼれた。
「何もないです。スタートすらできなかった。ピストルが鳴って頭の中が真っ白になった記憶がかすかにある。どこか冷静さを欠いてしまった」
「これで勝てなかったら、もう自分は100メートルをやらないほうがいいんじゃないかという練習をしてきた。いい意味でテンションが上がっていて、良い感じでスタートに立てたけど、それが裏目に出ちゃったのかな」
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国立競技場での日本選手権は実に20年ぶり。21歳の日本選手権があっけなく幕を閉じた。
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