7月4日から6日まで、東京世界陸上の代表選考を兼ねた「第109回日本選手権」が開催された。国立競技場を舞台に繰り広げた熱戦を連日取材した『THE DIGEST』では盛り上がった話題を"選手の言葉"とともに振り返る。今回は女子1500メートル、5000メートルと合わせて2種目での代表内定を決めた田中希実を取り上げる。
【画像】日本選手権女子1500mで史上初の6連覇を達成した田中希実を特集!!
女子1500メートルで史上初の6連覇、5000メートルでも圧巻の走りで二冠を獲得した田中。2種目での世界陸上代表入りを決めても、彼女に"笑顔"はなかった――。
日本女子中距離界のエースが貫録をみせつけた。6日の1500メートルはスタートから果敢に前に出ると、800メートルまでの1周を65秒と徐々にペースを上げて独走状態に。2位に5秒以上の差をつけてフィニッシュしたがタイムは4分4秒16にとどまり、自身の持つ日本記録(3分59秒19)には及ばなかった。
レース後、息を整えながら「シーズンベストでしたけど、ひとりで日本記録を出すくらいじゃないと世界で肩を並べていけない。この記録では全然胸を張れないし、納得もしていません」とコメント。世界トップランナーとの戦いを見据える田中にとって、決して満足する記録ではなかった。
実はこの日の朝、ダイヤモンドリーグでケニアのフェイス・キピエゴンが3分48秒68の世界新記録を樹立していた。2か月後に同じ国立競技場で世界の強豪ランナーと渡り合うためにも、意識しないわけにはいかなかった。「最後の一周に爆発力が欲しかった。6連覇したくらいでは、皆さんが『おぉ~!!』とはならない」と、自身に厳しかった。
世界陸上は4大会連続の出場になる。「去年は日本選手権で手応えを掴みパリ五輪で全然ダメだったので、そこを払拭したい(※1500メートル、5000メートルともに予選落ち)。自分が決めた走りを当然のようにやってのけることが自分らしい走り」と主張した。
続けて、「ブレずに真っすぐ向かっていくのが大事。あっと言わせるような走りをしたい」と断言した田中。世界でさらなる高みを目指す力強い言葉だった。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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レース後、息を整えながら「シーズンベストでしたけど、ひとりで日本記録を出すくらいじゃないと世界で肩を並べていけない。この記録では全然胸を張れないし、納得もしていません」とコメント。世界トップランナーとの戦いを見据える田中にとって、決して満足する記録ではなかった。
実はこの日の朝、ダイヤモンドリーグでケニアのフェイス・キピエゴンが3分48秒68の世界新記録を樹立していた。2か月後に同じ国立競技場で世界の強豪ランナーと渡り合うためにも、意識しないわけにはいかなかった。「最後の一周に爆発力が欲しかった。6連覇したくらいでは、皆さんが『おぉ~!!』とはならない」と、自身に厳しかった。
世界陸上は4大会連続の出場になる。「去年は日本選手権で手応えを掴みパリ五輪で全然ダメだったので、そこを払拭したい(※1500メートル、5000メートルともに予選落ち)。自分が決めた走りを当然のようにやってのけることが自分らしい走り」と主張した。
続けて、「ブレずに真っすぐ向かっていくのが大事。あっと言わせるような走りをしたい」と断言した田中。世界でさらなる高みを目指す力強い言葉だった。
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