チーム最年少の18歳が躍動した。

　７月10日、バレーボールのネーションズリーグは女子の予選ラウンド第３週・第２戦で日本が韓国をセットカウント３-０（25-21、27-25、25-22）でストレート勝ちした。日本は代表初スタメンを飾った秋本美空が11得点を挙げる活躍で２連勝を飾った。

【画像】最年少18歳でスタメンに抜擢！11得点と躍動した秋本美空を特集！

　女子バレー界の未来を担う超大型ルーキーが縦横無尽に駆け回った。第１セット、16対13とリードした場面で塩出仁美のトスを秋本がスパイク。相手コースの隅を突き、この試合初得点を挙げた。その後も難しい体勢から角度をつけるようにボールを叩きつけて２点目をマーク。弾けるような笑顔を浮かべ、チームを盛り立てた。

　勢いに乗った秋本は第２セット以降も高いポテンシャルを発揮する。パワフルなスパイクで相手のレシーブを弾き飛ばしたり、ブロック２枚を隙間からぶち抜き連続得点。守備では24-24の競り合い時に貴重なブロックポイントを挙げ、韓国に傾きかけた流れを食い止めた。

　11得点は和田由紀子（18得点）、佐藤淑乃（17得点）に続きチーム３位。オフェンスで大きく貢献した。会場では元日本代表である母親の愛さん（旧姓：大友）がテレビ中継の解説席から愛娘が得点する度に両手で「Ｍ」を作る“美空ポーズ”で大興奮する姿が度々抜かれた。　

　試合後、秋本は「（初先発は）前日の夜ご飯の前に監督から言われました。緊張はしなかったです。（攻撃は）全部決めてやろうって思って、ブロックで止めたところは気持ち良かったです」と初々しく笑いながら振り返った。
  　エースでありキャプテン石川真佑の代わりとして堂々とプレーしたが、自己採点は「65点」と少し控えめだ。「プレッシャーもあった。真佑さんみたいにラリーを取り切る力ができなくて、チームを苦しい展開にさせてしまった」と反省。残りの35点を埋めるためには「もっと練習を詰めていきたい。もっと成長しないといけない」と表情を引き締めた。

　今回がシニア代表として初めて臨む大会。無限の可能性を秘める18歳の潜在能力は、まだまだ計り知れない。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

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