７月28日、バレーボールの最強国決定戦「ネーションズリーグ（VNL）2025」の女子はすべての試合が終了。前回女王のイタリア（世界ランク１位）が決勝でブラジル（同２位）に３-１で勝ち２連覇を達成。予選ラウンドから無傷の15連勝で３度目の頂点に輝いた。一方、最終順位を４位で終えた日本だったが、決勝ラウンドの活躍を反映した“あるランキング”で最多４名が名を連ねている。

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　予選ラウンドを通算９勝３敗の３位で通過した日本は準々決勝で23年女王のトルコと対戦し、フルセットの死闘を制した。準決勝では日本ラウンドで完敗したブラジルと再戦。宿敵に２セット連取されるも第４セットで取り返す意地をみせたが、最終セットでブラジルの波状攻撃に屈した。３位決定戦では開催国のポーランドと激突。第２セットの競り合いをモノにした日本だったが、相手の高いブロックに阻まれ15ポイントを与えるほど苦戦した。今大会チーム最多得点をマークした和田由紀子のスパイクが何度もポーランドの網にかかり打ち砕けなかった。

　主将の石川真佑は試合を中継したTBSのインタビューで、「勝負どころで自分を出し切れなかった。まだまだ足りないと、改めて感じた」と実力差を痛感。「もっと自分のレベルアップが必要だと感じた」と話し、悔し涙を拭った。

　惜しくも２大会連続メダルは逃したが、パリ五輪後からの新チームにとって大きな収穫もある。決勝ラウンドでのベストスコアラーランキングを見ると、トップ10までに日本人選手が４名もランクイン。日本人最上位は石川でサーブポイントでの３得点を含む50点を獲得。トップの“ガビ”ことガブリエラ・ギマラエス（ブラジル）とは２得点差の２位につけた。

　また石川と同じく日本の攻撃陣を引っ張った和田がブラジルのジュリア・バーグマンと並ぶ43得点（５位）をマーク。さらに新ヒロイン候補として台頭した23歳の佐藤淑乃が37得点（７位）、ブラジルやポーランド戦で速攻・ブロード攻撃を鮮やかに決めたミドルブロッカーの島村春世が33得点で９位にランクイン。国別では銀メダルのブラジルと並ぶ最多人数だった。

　ベストスコアラーランキングは次の通り。メダルには一歩届かなかったが、北窓絢音や秋本美空ら期待の若手新戦力の活躍も光り、トルコ出身のフェルハト・アクバシュ監督率いる新生ニッポンは楽しみな可能性を示した。
  ＜VNL女子ベストスコアラーランキング＞　※決勝ラウンドのみ
１位　ガブリエラ・ギマラエス（ブラジル）　52点
２位　石川真佑　50点
３位　パオラ・エゴヌ（イタリア）　49点
４位　マグダレナ・スティシャク（ポーランド）　48点
５位　和田由紀子、ジュリア・バーグマン（ブラジル）　43点
６位　アグニェシュカ・コルネルク（ポーランド）　40点
７位　佐藤淑乃　37点
８位　マルティナ・チルニャンスカ（ポーランド）　34点
９位　島村春世、エカテリーナ・アントロポワ（イタリア）、ジュリア・クジュス（ブラジル）　33点
10位　ミリアム・シッラ（イタリア）、ディアナ・ドゥアルテ（ブラジル）　30点

構成●THE DIGEST編集部

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