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食と体調管理

「走りに正解はない」陸上短距離走・飯塚翔太の飽くなき向上心と日々を支える食習慣

酒井政人

2025.08.01

写真:Agence SHOT

写真:Agence SHOT

 今回登場するのは男子短距離種目でオリンピックに4大会連続で出場している飯塚翔太選手(所属:ミズノ)だ。ロンドン五輪の男子4×100mリレーで4位入賞を果たすと、リオ五輪は同種目で銀メダルを獲得。東京五輪とパリ五輪には男子200mに出場した。34歳となった現在も自己ベスト(20秒11)の更新を目指している飯塚選手。その土台となる食への意識、これまでのキャリア、今後の野望などを聞いた。

──陸上競技をはじめたきっかけを教えてください。 

 小学校3年時に出場した小さな競技会の100mで優勝して、クラブチームに勧誘されたのがきっかけです。「とりあえず練習に行きます」と一度行ったら、それが面白くて夢中になりました。

──中学時代はジュニアオリンピックのDクラス100mとAクラス200mで優勝されています。当時からオリンピックを意識されていたのでしょうか? 

 そうですね。中学生の頃から「オリンピックに出たい!」と思っていました。ただオリンピックはそれほどは観ていなくて、記憶に残っているのが、2005年のヘルシンキ世界陸上です。サインをもらったこともあって、澤野大地さんの棒高跳びが凄く印象的でした。
 
──子どもの頃から他の選手とは違う飯塚選手ならではの練習をされていたのでしょうか?  

 クラブチームの監督が元マラソン選手だったので、100m×10本に加えて200m×10本、400mグラウンドを20周など、「量」で考えると小学校の頃が一番走っていました。「楽しくやる」がモットーの監督だったので、技術練習などは多くなくて、喋りながら楽しくやっていましたね。そこで走る土台ができて、本数をこなすことへの抵抗がなくなりました。そのあと中学で短距離専門の先生にスプリント技術を学べたのが良かったのかなと思います。

──静岡・藤枝明誠高校ではインターハイ200mや国民体育大会100mで優勝されました。高校でさらに飛躍された印象を受けますが、どんな3年間だったんですか?

 高校時代は故障が多くて、年に1回はハムストリングスの肉離れを起こしていました。リハビリ期間が長かったので、その時間でトレーナーさんから身体の動きなどを学べたことがプラスになったと思います。

 また自分の持ち味である「リラックスした走り」の原点は高校時代にあるんです。顧問の先生が「本気で走るな」というスタンスで、練習でも基本、タイムを計りませんでした。タイムを狙うと力むので、「8割」の感覚がちょうど良い力の入り方になると教わったんです。

──高校時代に「イメージトレーニング」を導入するようになったそうですが、どのように行なうのでしょうか? 

 例えば200mならスタートして、上体が起き上がったら左にしっかり体重を乗せて、ゴール方向を見ながらコーナーをまわる、みたいな感じで、フィニッシュまでをイメージするんです。それを練習で何度も繰り返します。普段イメージすることで意識しなくても全身が連動してリラックスして走れるようになるんです。逆に意識が入ると力みにつながるので、レース前はイメージしません。
 

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