現在WBC暫定フェザー級王座獲得を目指すブルース・キャリントン（15勝9KO）が、井上尚弥のフェザー級進出について厳しい見解を示した。キャリントンは米メディア『Boxing News 24』の取材に応じ、「彼は小さすぎる」として、井上のパンチ耐性がフェザー級の強打者に通用しないと断言した。

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　キャリントンは７月26日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン・シアターでマテウス・ヘイタ（14勝9KO）とWBC暫定フェザー級王座を懸けて対戦する。同選手は井上の父親の慎重さにも言及し、「彼の父親も彼がまだ準備できていないことを知っている。そして、彼が準備できるかどうかも分からない」と語った。

　特に体格差について、キャリントンは具体的な分析を示した。同メディアによれば、「それは戦闘スタイルの問題だけではない。126ポンド級の選手たちが打ち込むパンチだ」と指摘。４ポンドの体重差が見た目以上に大きな違いを生むとし、「122ポンドと126ポンドの選手とスパーリングする際の違いを考えれば明らかだ。パワーは100％違う」と強調した。

　井上の前戦であるラモン・カルデナス戦での第２ラウンドでのダウンシーンについても詳細に分析している。「もし彼が俺と戦って、カルデナス戦と同じような戦い方をしたら、正直言って彼があのダウンから立ち上がれたとは思わない。俺はフィニッシャーだから。相手をダウンさせて倒したら、そこで終わらせる」と自信を見せた。

　さらに、カルデナス戦での井上の戦術変更についても言及。「井上は相手のパワーを少し尊重し始め、後ろ足で戦い始めた。井上は後ろ足で戦うのを好まない。彼は前足で戦うのを好む」と分析。カルデナスの左フックが井上を時折硬直させていたと指摘し、「そのレベルの敬意を維持できれば、井上を思うようにできる」と述べた。

　現在32歳の井上は９月14日に名古屋でムロジョン・アフマダリエフとの統一戦を控えている。大橋秀行会長は「井上尚弥のキャリアの中で一番の最強の強敵になる」とコメントしており、フェザー級進出前の重要な一戦となる。

　キャリントンの発言は、井上のフェザー級進出に対する現実的な課題と言えそうだが、体格差とパンチ耐性という根本的な問題が今後の階級アップ計画にどのような影響を及ぼすのか見守りたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部
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